雨の日の約束 (ページ5)

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事件です。ページ5

まだ定期がないから切符を買う。

改札を通る。

電車に乗って座る。

ここまでは変わらない。

JS「傘、持とうか？」

イケメンが話しかけてくる。おかしい。こんなの人生の予定になかった。

『こどもっぽい傘持ってるって思われるよ。』

へっ、言われた嫌味は結構根に持つタイプです。

JS「そんなこと言った？」

『言いましたー。学校始まったら言いふらしてやる。』

シュアの目が変わる。

あ、さっきの目だ。笑ってるのに笑ってない目。

『え、な、なによ。』

JS「わざわざ僕の口から説明しろっていってるの？」

ん？いまの言葉はこのイケメンから出たんですよね？お？

JS「なら僕だって、Aが初対面で『顔良すぎる』なんて言ってくる地雷女だって言えr 『それだけは！！！』

電車内の視線が一気に集まる。

『や、やめてください・・泣』

JS「ふふ、理解が早くてたすかるよ。ほら、傘もってあげる(^^)」

何事もなかったかのように笑顔でジェントルマンを装う。

まだ信じられない。顔はいいのに！！

開いた口がふさがらない。

ぼーっとしてるとシュアの手がこちらに伸びる。

私の下唇に人差し指でふれて

JS「傘、自分で持つの？」

いたずらな顔で微笑むシュア。やばい、これは完全に弱みを握られてる。

私がイケメンに弱いこと。

『お、お願いします・・・。』

JS「最初っから言ってたのに(笑)」

どうやら私はとんでもない人に傘を貸してしまったようです。

ただ、そんなシュアをいやだとは思わなかったのも事実。

なんでって？

顔がいいからだよ！！！！！

ーハナsideー

シュアにAをまかせて私は速足で帰る。

今頃仲良く帰ってるだろうな。これがきっかけで二人が付き合ったりしたら・・・

私すごくいいことをしたかもしれない♪

いい気分で歩いているとスマホが鳴る。

(あ、ハニからだ。)

HN「もしもし？体調大丈夫？」

JH(うん。だいぶよくなったよ。入学式どうだった？)

HN「友達ができたの！すごく面白い子でさ、学校で紹介するよ。」

JH(そうか、よかったな。じゃ、きるよ。)

HN「うん、お大事にね。」

ハニも同じ学校に入学するんだけど、今日は熱で出席できなかった。

でも、今日あったシュア。すこしハニと似てる感じがする。きっといい友達になりそう。