愛しています 2 (ページ8)

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prrrr...

「はい、美容室〇〇店です」

「すみません平野です」

「あ、！ご予約…？
昨日切ったばっかりですよね？」

「違います、あの、大空翔が忘れ物したみたいで…
車のおもちゃなんですけど」

「あ！ありましたよ！
大空翔くんのだったんですね！」

この店は住宅街の近くにあって子供連れの人たちが多い
だからおもちゃとかの忘れ物はどの家族のものなのかわからなくなってしまう

「明日、取りに行ってもいいですか？」

「明日、休みなんですよね」

「うぅん…
来週とかになってもいいですか？」

「やだ！明日じゃないとやだ！」

「大空翔が忘れてきたのが悪いんやろ～！」

携帯越しに大空翔くんの声
そして、穏やかな口調で怒る平野さん

「明日でもいいですよ？
待ってますので！」

「いやいや、悪いですよ
休日にせっかく店開けてもらうなんて…」

「いやいや、もう家兼店みたいな感じなので大丈夫ですよ」

「ほんまにいいんですか？」

「どうぞどうぞ！」

「ありがとうございます、ほんまに、すみません。

大空翔、ちゃんとありがとうって言うんやで！」

「ふふ、楽しそうなお家ですね」

「男手一つは苦労しますわ～」

「頑張ってくださいね～」

「ありがとうございます、では」

「はい、お待ちしてます～」

電話を切った音が聞こえて、受話器を置く

平野さんって一体どんな仕事してるんだ…？

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