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「ありがとうございます」
アタフタしたわたしを見て微笑んだ平野さん
「高村さんこそ
辛かったらなんでも言ってくださいね」
お客さんと店員の何重にもよって積み重ねられた層が一枚壊れたような気がした
でも平野さんが言ってるのは慌てたわたしを落ち着かせるための何の変哲も無い言葉
そう考えると少し残念に思えた
でもそうしたら落ち込んでるわたしにわたしの何かが
違う違う、落ち込んだらわたしが平野さんを好きみたいじゃん
って言った
「表情忙しいな笑」
そして、思ってたことは全て顔に出ていたみたい
「何円でしたっけ」
「4320円です」
「はい」
「丁度ですね！お預かりいたします」
「じゃ、ありがとうございましたぁ〜」
「はい！またご来店ください！」
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作者名：まる | 作成日時：2016年10月17日 23時
