愛しています 2 (ページ18)

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わたしと平野さんはソファに移動した
大空翔くんは平野さんに抱えられたまま眠そうにしてる

「わたしもどうして大空翔くんが泣いたのかわからないんです
大空翔くんが雑貨屋さんから出てきてテラスにいた私たちの方に来て、飲み物をあげて、それ飲んだら戻るんだよって言いました」

「はぁ、すみません」

「いえ！子供好きなので楽しかったですよ」

ニコリと微笑む平野さん

「大空翔くんが全部飲み物を飲みきって
道路まで見送りしようと思って隣を歩いてたら手を繋いでくれたんです

そうして、道路まで来て手を離そうと思ったら大空翔くんが不思議そうな顔をしてわたしを見て、「まま」って言いながら泣き出してしまって…

すみません、言い訳にしか聞こえないですよね」

「いえ、多分
ただの推測ですけど
高村さんがほんとにママに見えたんだと思います
高村さん、ほんとに妻ににてて…」

眠ってしまった大空翔くんを見ながら愛おしそうに撫でる

「あれ、前にも言いました？笑」

「ちょっとだけ、聞きましたね笑」

「だから、あいつらも驚きを隠せなかったんです、似すぎてて」

そういってイケメンたちの方を向いた平野さん

「そういえば、Aって」

「俺の奥さんの名前…」

「わたしの名前もAで笑」

驚いた平野さん

「あは…笑」

「すみません
死んだ人に重ねて」

「そんな言い方、奥さん悲しみますよ
わたし、全然大丈夫なので」

コクコクと頷いた平野さん

寝てる大空翔くんの頭を撫でる

「大空翔、全然笑わなくて、ほんまに俺ちゃんと育てられてるのかなぁー」

微笑みながら言ってるけどその言葉からはあまりにも大きい悲しさが伝わってきた

まだ、奥さんが亡くなられて5ヶ月だもんね
半年も経ってないのに仕事では絶対に笑顔を作らなきゃいけなくて多忙の中で子供の面倒も見なきゃいけなくて。

「大空翔くんはすごくしっかりしてますよ
多分、平野さんのことちゃんと見てるから、迷惑かけちゃいけないとかそういうのすごく感じてるんだと思います」

平野さんは真剣な眼差しで頷いて

「あ！平野さんを責めてるんじゃなくて！平野さん頑張ってるから、大空翔くんにもちゃんと伝わってると思いますよ…笑」

最後微妙な雰囲気でなんとか微笑んでみた

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