estranged love (ページ43)

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Girl 41 ページ43

お昼休みがもうすぐ終わるという頃
廉が教室にやって来た。

皆は授業の準備をしている。

「どうしたの？」

廉「…弁当ありがとな。」

「え？」

わざわざそんな事を言うために？

なんて思ったけど、きっと私の予感は外れるだろう。

廉の顔にはまだ言いたいことが残ってると書いてあった。

どうせなら全部聞いておこうと思い、口を開こうとしたその時。

「れんくーん！」

あまり人がいない廊下をぴょんぴょん走り、私たちの方へ向かってくる女の子、水村叶愛ちゃん。

廉「叶愛…」

叶「こんなところにいたんだぁ。
あ、こんにちわ！
廉くんの彼女の水村叶愛です！」

なんか思ってたのとは違った。
もっと人見知りでか弱い女の子なのかとばかり。

「こんにちわ。廉の幼馴染みの岩崎Aです。」

叶「幼馴染みさんなんだぁ。よろしくね！」

「よろしく。」

これが廉の彼女。
自分で背中を押したものの、やっぱり心は寂しかった。

廉「叶愛、ちょっとだけそっちで待ってて。」

どうしたんだろう。叶愛ちゃんは素直に1人、窓の方へ向かった。

「…なに？」

廉「…弁当、もう要らへん。」

やっぱりこんな事だろうと思った。

彼女のためを思ったんでしょ？優しい彼氏じゃん。

でも私が廉に作る最初で最後のお弁当だと思うと、どうしてもすぐに聞きたかった。

「味、大丈夫やった？」

廉「…よう分からんかった。」

叶愛ちゃんに気を遣っているのか、私の料理が下手だったのか。

今日は気合を入れて廉の好きな物たくさん入れたつもりだったのに。

「…そっか。これからは叶愛ちゃんが作ってくれるんだよね？」

廉「当たり前のこと聞くなや。彼女やで？」

もしかしたら廉は最初から私のお弁当なんて食べたくなかったのかな。

１回だけでも食べてあげようっていう廉の優しさだった？

ずっと優しくしてくれてた廉まで変わってしまったんだって思ったら視界がぼやけてしまった。

「…そうだよね。ごめん、授業始まるから」

廉「おん、じゃ。」

もちろん、廉にこんな冷たくされたのは初めてで
その後の授業なんて集中できるはずもなく
体調不良という理由で早退した。

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こんな時紫耀ちゃんがいてくれたら

なんて思う私はやっぱり、わがままなのかもしれない。