Girl 16 ページ17
トントン
紫「A？入ってええ？」
「 いいよ 」
紫耀ちゃんは いつものように
私が座ってるベッドに腰掛けた。
紫「…あの話やねんけど 」
＿＿＿＿やっぱり。
紫「 Aはどう思った？ 」
ねぇ どう思った ってなに？
紫耀ちゃんはわたしになんて言って欲しいの？
.
.
.
.
.
「 私は……紫耀ちゃんのしたいことを
したらいいと思う 」
分かってる。紫耀ちゃんが求めてるのは
こんな狡い答えじゃない。
でもね 嘘はついてないの。
紫「 それって…どういう 」
ごめんね。
素直に背中を押してあげられなくて。
でもね？紫耀ちゃん
紫耀ちゃんには今しか出来ない事を
して欲しいの。
後で後悔してからじゃ 遅いんだから。
私もそうだった。
まだ幼かったあの頃 紫耀ちゃんと廉と
遊ぶのがほんとに楽しくて
誰にも邪魔されたくなくて
いつも夕方になったら公園に迎えに来てくれる
ママに " もう遅いから帰ろう " って毎日
言われるのが嫌で 幼いながらにママに反抗
していた。
.
.
.
もっとママとたくさんお話したらよかった。
ママに甘えればよかった。
ママに抱っこしてもらえばよかった。
ママともっと手 繋げばよかった。
今でもすごく後悔してるの。
私がほんとに辛かった時はいつも
紫耀ちゃんが支えてくれた。励ましてくれた。
.
.
.
.
だから今度は私が支えてあげなきゃ＿＿＿＿。
.
.
だけど やっぱり 紫耀ちゃんが遠くなっちゃうん
じゃないかとか 会えなくなることが多くなるん
じゃないかって心の中は不安だらけ。
でもきっと紫耀ちゃんはずっと自分の夢を叶えることを我慢してたはずだから。
こんなチャンス滅多にない。
「 私は紫耀ちゃんを応援する 」
紫「 ほんまに？」
「 うんっ！私が紫耀ちゃんに嘘 つけたことなんて
ないでしょ？ 」
紫「 せやな。笑 ありがとうA。
Aと廉のためにも俺 頑張るから。
だから ずっと応援してな？」
＿＿＿＿ほら。この顔。
紫耀ちゃんのこの笑顔には勝てないよ。
ねぇ紫耀ちゃん…
私も頑張るから。
紫耀ちゃんが安心してお仕事できるように
少しずつ 紫耀ちゃん離れできるように。
.
.
.
.
そんな事しなくても
紫耀ちゃんは私から離れていったのにね＿＿＿＿
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作者名：もちみいる | 作成日時：2017年8月6日 3時
