Gittering World 2

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「え、どういう、」

上手く言葉が出てこない。

「…そのまんまだよ、水ちゃんが好きだから付き合ってほしい」

淡々と返される。

これまで考えたこともなかった、

「…無理だよ私じゃ」

口から言葉が勝手に出ていた。

彼は傷ついたように瞳を揺らす。

「…なんで？」

「バレたら迷惑かかるよ、たくさんの人に」

必死の思いで口にした。

「さっき芸能人の恋愛は隠しておけば良いと思うって言ったじゃん」

「それは…！」

ずるい。

どうしようもなくずるい。

最初からそのつもりで聞いたんでしょ？、

「…私じゃ、背負うものが大きすぎるよ」

「どういうこと？」

彼が怒っていることがはっきり分かる。
静かだけども纏うオーラは静電気のようだ。

「私と平野っちは、所詮住む世界が違う」

彼が大きく息を呑んだ。

「…俺は、キンプリの平野紫耀としてじゃない、一人の人間だよ」

「アイドルだからって遠ざけようとするなよ！！」

聞いたこともないほどの悲痛な声。





____ああ、彼はこの言葉に苦しんできたんだ





「遠ざけようとなんかしてない」

「でも、付き合えないよ、」

胸が張り裂けそうだ。

なんで、人は人を好きになる？

どうして、友達でいたいという願いが叶わないのだろう。

「俺は、諦めたくない」

やめて。

もうこれ以上、私たちの関係を壊さないで。




…そんなの、もう無理なのかもしれないけど。

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