Gittering World 2

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「今日から番宣ね、A」

テレビ局の廊下を酒井さんと歩く。

「すごい緊張します」

今から出演するのは世間でも視聴率の高いバラエティ。

バラエティの経験がほぼゼロな私は緊張と不安とでカチカチになっている。

「大丈夫よ、バラエティなんて振り切るか真面目で通すかどっちかだから。MCが上手く振ってくれるから」

そう言われてもねぇ。

「あ、A！」

向こうから美人が手を振りながら駆け寄ってきた。

皆さんお察しの通り今田美桜です。

「美桜ちゃん元気だった？」

「おかげさまで元気です、酒井さんはどうですか？」

友達と自分の親が会話するのを見てるみたい。

ちなみに今日は美桜も同じ番組に出演する。

「Aと私が親友って公開するのこれが初めてだね」

「そうだね」

公開する場がなかったからね。

それぞれ別れて楽屋に入ると、

「ねえ何してんの」

我が物顔で楽屋を占領している平野紫耀。
あなたの楽屋隣ですけど？

「あーやっと来た」

笑顔で立ち上がる彼。

「ちょっと話したかったからさ…あ、お疲れ様です！」

「お疲れ様平野くん」

いつの間に仲良くなってんだよそこ。

「A、おしゃべりも良いんだけど楽屋挨拶に行ってきたほうがいいわ」

酒井さんが時計を見ながら言う。

「分かりました」

ちょっくら行ってくるか！

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