Gittering World (ページ34)

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『カットー！！』

監督さんの声が割れ金のように響いた。

『二人ともオーラが禍々しかったよ、撮影中だって忘れるかと思ったな』

「やめてくださいね監督」

禍々しいって。

あ、そんなことより、

「横浜さん頬大丈夫ですか？」

この前の彼の気持ちが分かった。

腫れてるとかそうじゃないとかではなく、叩いてしまったことそのものに罪悪感があるんだよな。

「大丈夫です、ありがとうございます」

さすが、どんなときもお礼と気遣いは忘れていない。
礼儀正しい人って好かれるよね。

「流～星～！」

やって参りました子犬。

どれだけ仲良いのか、そりゃあもうベタベタしてる。

「俺も水ちゃんに叩かれたかったよお」

なんなの？そういう性格なの？
違う人にお願いしてください。

「ならプライベートでやってください、時間ならいくらでもあるでしょ」

勘違いしたままじゃん！！