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そして眠気が抜けないまま今日も撮影。

「眠いね美波ちゃん」

「そうですね…」

一生懸命眠気覚ましをするけど瞼は重みを増す。
眠い時ってもう何しても無駄だよね。

撮影開始まで少し寝よう…と思って目を閉じたら、

「水ちゃーん!」

やっぱり犬にしか見えない平野っち降臨。

「おはよ平野っち、」

「水ちゃん眠そう、寝てないの?仕事あったの?」

私にそんな遅くまでやる仕事があるわけなかろうが。

「昨日美波ちゃんとお泊まり会したんだよね。ね、美波ちゃん」

少し離れたところにいた美波ちゃんに声をかければ、
はいっ!と笑顔で頷いてくれた。
可愛いな、オファーが絶えない理由分かるよ。

「そうなの?」

何か不満げな平野っち。
 
「なんでそんなに嫌そうなの」

「だってそんなに仲良くなったんなら浜辺さんとばっか喋って俺と話してくれなくなるでしょ?」

…………。

「…平野っちが犬に見えてきた」

構ってくれない飼い主さんへのおねだり的な。
今しっぽと耳が見えたよ。

「ええ俺犬とか言われたことない、昔はゴリラって言われてた!」

ゴリラって…

ガッシリしてるから?

「…そう見えなくもないかも」

「待ってそれはひどくない水ちゃん」

しっかり突っ込まれた。

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作者名: x他1人 | 作成日時:2020年8月11日 0時

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