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今日も朝早く起きた。
起きてすぐ顔を洗い、リビングに向かうと音が聞こえてくる。
『ハニか、おはよう』
｢ん、おはよう。あ、シュアもウインナーいる？｣
『俺はいいや』
リビングはウインナーの匂いで充満していて、ハニが一人で焼いていた。
今のところ起きているのはハニだけらしい。
｢今日も早く家出るの？｣
『うん。行きたいとこあるし…弟達起こすのよろしくね』
｢えー面倒くさ｣
『行ってくる』
ハニに弟達を任せ、一足先に宿舎を出た。
軽い足取りでいつもの珈琲屋に着くと何処かいつもと違う雰囲気を漂わせていた。
挨拶をしながら店内へ入るとぴょこっと小動物のような子がウキウキした顔でカウンターから出てきた。
｢ちょっと待って！あ、イケメンくん。ようこそ｣
『おはようございます…？』
店主さんまで出てきて2人が俺の前に立った。
｢紹介するね。新人くんだよ｣
｢おはようございます！チェ・Aです。先日ここに入って今日が初出勤です！｣
｢可愛らしい子でしょ？実は君の一個下なんだ｣
目の前にいる小動物のような子はチェ・Aというらしい。
笑顔がすごく可愛くて、弟達とはまた違う魅力を持っている気がする。
この子の笑顔を毎朝見ることになると考えるとまた良い朝がより一層充実した朝になりそうだと思った。
｢あ、今日もトールサイズのコーヒーだよね！今豆を挽いてたところだから待ってて！｣
店主が慌ててキッチンへと戻って行った。
あまりの慌ただしさに俺とAくんは顔を見合わせてクスッと笑った。
Aくんはレジに戻り、俺は店内に置いてあるタンブラーなどを眺めることにした。
｢…いつもここにいらっしゃるんですか？｣
『はい。ここの苦さが大好きで』
｢ふふっ、分かります。僕もここのが大好きです｣
優しく話し掛けてくれるAくんはすごく優しい子だった。
とても聞き上手で店主を待っている間、俺とAくんは色んな話をした。
コーヒー豆はどこが1番美味しいとか、インスタントコーヒーはどれがオススメかなど。
Aくんは俺の事を全く知らなくて、俺も活動については一切何も言わなかった。
｢お待たせ〜…ってなんか2人仲良くなってない？｣
『この子がすごく聞き上手なので話し込んでしまいました。ありがとうございます』
｢いえいえ！またいらしてください！沢山ネタを用意してますので！｣
次からはこの子と朝お話するのも日常になるのかもしれない。
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作者名：ピーナッツバター | 作成日時：2021年8月2日 2時
