揺-△ ページ7
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『ジョ…シュア…?』
何度見ても二人は似てる。
話し方も全てが同じ。
この前撮ったツーショットと見比べてみても顔が全くおなじ。
最近、よく帽子を深く被ってるなと思ったら髪を明るい茶髪に染めていたのか。
もし彼が本当にテレビに出てる"ジョシュア"さんなのだとしたら、今までの謎行動も全て辻褄が合う。
試しにジョシュアさんの本名を調べてみると、ホン・ジスと出てきた。
チョン・ジスとホン・ジス。苗字は違えど、名前は同じ。
顔がそっくりで名前も同じなんて奇跡有り得るのか?
ジョシュアさんについてネットで色々調べていくと様々なことが分かった。
まず、SEVENTEENという自主制作グループで活動している。SEVENTEENというグループは海外や韓国で絶大な人気を誇っているらしい。
勿論、ジョシュアさんもファンは沢山居らっしゃる。
ジョシュアさんはアメリカ国籍の純韓国人。これはジスさんも一緒。
生まれも育ちもアメリカのロサンゼルスと聞いたことがある。
あまりにも共通点が多すぎやしないか…?
それでも、もしジスさんがジョシュアさんだとしたら僕はどうするべきなの…?
部屋にはジョシュアさんの高音と僕の溜息が混ざりあっていた。
『ジスさん来ないで…ジスさん来ないで…』
「何してるの?」
『あ、店主、おはようございます…』
あれから夜が明けるまでずっとジョシュアさんについて調べ続けたけれど、結局本当か否か分からず終い。
知りたいけれど知りたくない。そんな気持ちが僕の中で渦を巻いて今もまだ残り続けてる。
今会ったら僕がきちんと対応出来ない気がして。
「あ、ジスさん来たよ」
『あ………ジスさん……』
僕は今ジスさんにいつもの笑顔を向けれているだろうか。
否、向けていないだろう。
今の僕は滑稽な姿だと思う。
彼がアイドル?だから何だ。
そう思いたいのに、有名人かもしれないと意識した途端上手く話せない。
「おはよう……?なんか今日体調悪い…?」
『あ、いえ!大丈夫…です!アメリカーノでいいですよね?』
「あ、うん…」
一刻も早くここから退いて欲しい。その一心で対応をする。
店員として失格だ。
「…本当に大丈夫?」
『大丈夫です!全然!元気ですよ!』
嘘、実は内心元気じゃない。
「なら…いいんだけど…」
ジスさんも何処か僕の雰囲気を察して気まずそうな表情。
本当にごめんなさい、ジスさん。
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展開早いかもしれません、すみません。
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作者名:ピーナッツバター | 作成日時:2021年8月2日 2時