Important daily life 【男主】 (ページ23)

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覚ページ23

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やはり座った体制で寝るのは心身ともに疲れが癒えないようだ。

昨夜は夜遅くにここに来たというのに、朝早く目覚めしまった。

病院の朝はかなり早く、まだ6時前だというのに看護師さん達は忙しなく動いていた。

他の高齢の患者さん達も起きていて、各々読書をしたり、テレビを見たりと好きな時間を過ごしている。

Aくんはまだ眠っていて、俺は顔を洗おうと席から立ち上がった。

ついでに飲み物も買おうと鞄から携帯と財布だけを取り出して、病室から一旦退出する。

トイレで顔を少し洗ってから、コンビニでAくんが以前好きだと言っていたお菓子と飲み物を買った。

病室に戻ろうとコンビニから出て、ロビーを通るとそこに見慣れた背中が。

『…あれ？もしかして…』

｢ん？あ、イケメンくん｣

『んふっ、おはようございます。もうそろそろ名前で呼んでくださいよ〜』

店主さんだ。

店主さんも丁度Aくんへのお見舞いらしく、二人で病室に向かおうとすると何故か腕を掴まれて、其の儘反対方向へ連れていかれた。

『え？…病室はあっちですよ？』

店主さんは何も言わず、談話室へ。

俺を座らせると、店主さんも座り、俺に聞いた。

｢…ずっと気になってたけど…やっぱりジスってAくんのこと好きなんでしょ？｣

『…』

｢あははっ、見ればわかるよ〜特に…視線とか？｣

そんなに分かりやすかったかな…と不安になり、目元をそっと触った。

｢あの子は分かんないけどねぇ…でも、素敵な子に恋したね｣

『え？』

男が同性が好きということに何か言われるのかと思いきや、思いもよらない言葉で顔を上げた。

店主さんはとても優しい目を俺に向けていた。

｢あの子なら君でもきっと優しく包み込んでくれるよ。理解してくれる。俺が保障する｣

その言葉は今の俺にはとても心強かった。

俺以上に店主さんはAくんのことを理解してる。

その店主さんからそう言われると尚更、好きって言いたくなるじゃんか。

『…ありがとうございます……！』

｢…さ、もうすぐ起きてるかもよ？病室に戻ろう｣

席から立ち上がり、二人で談笑しながら来た道を戻っていく。

どこか看護師さん達が慌ただしい気もするが。

｢何があったのかな｣

『……何でしょうね…』

ナースステーション前を通り、また405号室に戻ってきた。

扉を開けるとAくんの居るベッドのカーテンが開いていて、彼が起きていることがすぐに分かった。

それだけで心がドクンと大きく躍る。