アスター《S.S》 (ページ10)

今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:71,313 hit

10. ご飯ページ10

タクシーが止まったのは
大人な雰囲気が漂うお店の前だった

翔「入ろうか」

A「はい」

翔「すみません、櫻井で予約していた者ですが」

スタッフ「お待ちしておりました。こちらへどうぞ」

イケメンのスタッフさんに案内され
連れてこられたのは奥の個室

スタッフ「ごゆっくりどうぞ」

翔「食べたいものあったらどんどん頼んで？」

なんて奥に座って帽子とマスクを取りながら言う。
私は櫻井さんに向かい合う形で座った

やっぱり芸能人て個室なんだなぁ

翔「…？どうかした？」

A「あ、いえ…芸能人の方ってやっぱり個室なんですね」

翔「ははっ、俺はオープンの方が多いけどね」

A「えっバレないんですか」

翔「バレたらバレたでそのときだよ」

A「はー…そんなもんなんですね」

そのあと
聞いたことも無いような色々な料理を頼んでくれて
目の前には美味しそうなものばかりが並んだ

翔「じゃ、いただきます」

A「いただきます…」

嵐っていろんな女優さんとご飯行ってるよね？
失礼のないようにしなきゃ…
え、女優さんてどーやって食べてんの？
ちょっとずつ？野菜だけ？音立てないようにとか！？

翔「…大丈夫？(笑)」

A「あ、すみません…」

翔「そんな固くならなくていいからね？ここ俺の知り合いの店だし、普段通り気楽に食べて？」

A「いやいや、櫻井さんの前ですし…」

翔「正直俺固いの苦手だから(笑)楽にして？」

A「…そうですか？」

そう言われ
一気に緊張が溶ける
本当に普段通り気楽に食べてしまった

いろいろお話して、気が合うとこもあって

翔『ちょっとずつ食べる女の子とか見ててほんと不思議。だって美味いものっていっぱい口ん中入れた方が絶対美味いじゃん』

A『ふふ、そうですね、一口は大きい方が食べ応えあるし美味しいし』

翔『だよなぁ？』

気づけば3時間も話し込んでいた

翔「っと。もうこんな時間だわ」

A「え？…あ、ほんとだ…」

翔「そろそろ帰るか。ゆっくり帰る準備してて？会計だけ済ませてくる」

A「えっいやいやいや！私が払います！」

翔「いーの。俺にさせて？」

A「だってこの前のお礼で今日ご飯来たんじゃないですか！」

翔「いいから。ここにいて？ちょっとはカッコつけさせて(笑)」

そう言って出ていってしまった
カッコつけさせてって…
充分かっこいいとこ見せてもらったんですが…

A｢ファン多い理由がわかった気がする…｣