3. 風邪 ページ3
ﾋﾟﾋﾟｯ
A「38.5…」
久しぶりに熱を出してしまった
会社休むしかないかぁ
私は企業の受付をやっている
一応そこらへんの企業よりちょっと大手のとこ
でも受付っていっても
美咲みたいな「受付嬢」なんて可愛いものじゃない
私より年上のオバサンだって普通にいる
そりゃ若い可愛い子だっているけど。
今日は大事なお客様も来ないし
休んでも大丈夫かな
A「とりあえず会社に連絡…」
会社に今日休みますって電話をして
病院へ向かう
A「病院嫌いなんだよな…」
ブツブツそんなことを言いながら
仕方なく近くの病院へ。
30分も待って
医者から言われた診断結果は
「風邪」
どこでもらってきたんだろう…(苦笑)
風邪なら大丈夫、とか軽く思ってたんだけど
病院を出る頃に悪化してしまったようで。
A「やばい…早く寝たい…」
あいにく車では来ていない
というかこの状態で運転なんて無理そう
タクシーはお金かかるし
バスは…今の時間全然ないんだよな
……歩くしかないかぁ
なるべく車通りの少ないところを歩く
あともうちょっとってところで
急にフラフラしてきちゃって
横の壁に手をついて休んだ。
A「結構やばいよねこれ…」
どうしよう…
ほんとに歩けそうにない
ここでちょっと休んでから帰る？
それとも意地でも早く帰って休む？
なんて思考回路をぐるぐるしていたそのとき。
隣に一台の黒い車が止まった
なになに、黒い車とか不審者ですか
ここまで来て連れ去られちゃう感じ？
ほんとに今日は最悪…
？「大丈夫ですか？」
あ、違うな
不審者じゃないな
優しい人か
ごめんなさい優しい人
私あなたのこと不審者とか思っちゃった
？「とりあえず車乗りましょう」
A「や、大丈夫です…」
とりあえず拒否ってみる。
だって声からして男の人だし
いくら優しい人だからって
知らない男の車に乗るほど私だってばかじゃない
？「どこが大丈夫なんですか。家の場所言えますか？」
A「っ…」
ここにきて頭痛がひどくなってくる
やばい、ほんとに倒れそう
？「…じゃあ僕の家連れていきますね？」
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作者名：ぴぃ | 作成日時：2019年1月14日 21時
