◆ ページ19
ふわっと首に巻かれる見覚えのあるマフラー。
鼻腔を擽る、大好きな匂い。
男の子にしては、少し高い声。
「え…、瑞稀くん…？」
声がする方を振り返れば、そこには大好きな人の姿。
「はしもっちゃんなら来ないよ。風邪引いたって。連絡来てないの？」
「え、そんなの……」
「聞いてない」って言おうとしたら、ライン！とタイミング良く鳴る楽しげな通知音。
ポップアップで表示される、橋本くんからの『ごめん！風邪引いていけなくなった！』のメッセージ。
「遅いよ…。」
言いたいことは山ほどあるし、怒りたい気持ちもあるけど、
私が強引に誘ってしまってばつが悪いのと、瑞稀くんが何故か来てくれたことで、取り敢えずその辺は置いといて、
『お大事に』とだけ送信しようと橋本くんとのトーク画面を開いた時、
スッと取り上げられるスマホ。
「俺と居る時にスマホ見るの禁止でしょ。」
そう言って、自分のコートのポケットに私のスマホをしまう瑞稀くん。
「え、え、み、瑞稀くん…？」
「何。」
「何って…。」
「俺とイルミネーション、見に行きたいんでしょ？」
ほら、って差し出される手の平。
この出し方、王子様出しって言うんだって、
いつかのテレビで言ってた気がする。
「いいの…？」
「ここまで来たんだからしょうがないでしょ。」
言葉はぶっきらぼうだけど、重なる手は優しくて、
やっぱり、私は瑞稀くんじゃなきゃダメだ。
「イルミネーション見たらすぐ帰るからね。」
「えぇ…、ケーキとか食べようよ…。」
「そんなの家で食べればいいでしょ。」
「…っ、うん！」
私たちのクリスマスは、
まだまだ始まったばかり。
わがまま《Mizuki.I》 Fin
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愛芽(プロフ) - 愛華さん» こちらこそ作品読んで頂きありがとうございます！ (2017年12月28日 20時) (
レス) id: 78ab8fb391 (このIDを非表示/違反報告)
愛華 - 愛芽小説書いてくれて有り難うございます。阿倍顕嵐君西畑大吾君橋本涼君の小説楽しみに待ってます。返事待ってます。 (2017年12月26日 22時) (レス) id: 66a4034ca9 (このIDを非表示/違反報告)
愛芽(プロフ) - 愛華さん» ありがとうございます！�盒桐ヅ佑�ん、書き終わりました。 (2017年12月26日 22時) (レス) id: 78ab8fb391 (このIDを非表示/違反報告)
愛華 - 高橋優斗君の小説楽しみに待ってます。返事待ってます。 (2017年12月26日 21時) (レス) id: 66a4034ca9 (このIDを非表示/違反報告)
愛芽(プロフ) - 愛華さん» 現在更新中です(><) (2017年12月26日 19時) (レス) id: 78ab8fb391 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛芽 | 作成日時：2017年11月29日 6時
