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『1年だ。1年の間に俺らに他に好きな人が出来たら、その時は2人で親に言おう。俺達は結婚しないって。でももしそうならなかったら____』


先ほどの言葉を思い浮かべながら肩に掛けられた御影くんの背広を外して、軽く畳んで目の前の御影くんに手渡す。



「今日はありがとう。とっても楽しかった」


「俺も。脚、お大事にな」


「うん。ありがとう」



背広を着直した御影くんは明るく笑って手を挙げ、ご両親の後に続いてリムジンへ向かって行った。

リムジンが去って見えなくなるまで見送り、背後で父が車椅子のハンドルを握ったのを感じて振り向く。



「彼、やっぱりとってもいい子だったわね」


「ああ、そうだな。Aを任せられるしっかりした子だし」


「2人とも気が早いよ。まだ、分からないし」


「あら、照れちゃって」



優しく頭を撫でられて笑う。両親は信じて疑っていないのだ。彼と私が結婚すると。そんなの今日が初対面で、分かる訳がないのに。


『____その時は、俺が九條を幸せにするから安心してくれ』


あんな風に言ってくれたということは、御影くんの中ではもう折り合いがついているんだ。私と結婚しても構わないと思っているのだ。

こんな私なんかが、あんなに素敵な人に釣り合うのかな。

そんな不安に襲われて、膝に掛けられたブランケットを握り締めた。



そして『恋愛ごっこ』が始まった。












私は今、国内でも有数のホテルで立食パーティーに参加している。

ドレスに身を包み、両親に車椅子を押されながらあらゆるところへ挨拶に回る時間は中々に大変なものだ。

そんな挨拶回りから一時的に解放されて部屋の隅へ車椅子のタイヤを回して行くと、そこには先客がいた。



「あ……糸師さん」


「…ああ、前の。ども」


「こんばんは。いらしてたんですね」


「マネージャーが出ろっつーから」



糸師さんは面倒くさそうに腕を組んでため息を吐く。その様子に苦笑しながら車椅子を近付けた。



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瑠璃烏(プロフ) - エリザベス女王さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです!玲王は考察の余地を残そうと思って最後まではっきりとしたことは敢えて書いてないので、ご自由にご想像頂ければと思います😌見て頂きありがとうございました! (4月7日 14時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どんな気持ちで助けていたのか、、、考えても考えてもまとまりません!冴くんがただひたすらにかっこよくてずっと三途の川を泳いでました!本当に最高でした!!ありがとうございました😭 (4月7日 11時) (レス) id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - 最高でした、、、‼︎主様の前作を読んでそこのリンクから飛んだのですが安定の最高さでした❤️駆け落ち系の話を見たことがなくて不安だったのですが初めてがこんな素晴らしい作品だだだ私は明日やらでも降るのかもしれません笑玲王くんはいったい (4月7日 11時) (レス) @page44 id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます!素敵な考察までして頂けて嬉しいです!2人とも本当にいいキャラですよね! (4月2日 12時) (レス) @page43 id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
ニア - この作品を読んでから2人をめっちゃ好きになりました!最後の切ない感じが最高でした…御影くん実は夢主ちゃんのこと好きだったんじゃないか…だから微笑んだんじゃないかとか色々考えていたら切なさときゅんきゅんが止まりません…ありがとうございました!! (4月2日 10時) (レス) id: b8d76587d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2024年3月6日 11時

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