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4月になって、私は大学3年になった。専門的なゼミも増え、毎日はそれとなく充実している。

そして今日は、待ちに待った日。



「どうかな?」


「可愛いわよ。…ねえA、本当に大丈夫?無事に帰ってくるのよ?」


「もちろん。そんなに心配しないで、ママ」



今日は友達と泊まりで遊びに行くと嘘をついて、冴くんと遊びに行く日。会うのも1ヶ月ぶりなのに更には泊まりなんてドキドキしてしまう。

テーマパークなんて行くのは随分久しぶりだ。





車で駅まで送ってもらったら、後は存分に楽しむだけ。付き人も今日は休みを与えた。

駅からは電車に乗って隣の県にあるテーマパークまで向かう。地元だと誰かに見られたら面倒だから、現地集合にした。

電車を乗り継いで辿り着いた有名なネズミのキャラクターが看板を掲げるテーマパーク。

スマホでやり取りしながらお互いの姿を探していたら、背後から手首を掴まれてハッとする。



「冴くん!」


「声がでけえ。変装の意味無くなんだろ」


「ご、ごめんなさい。びっくりして」



シンプルな服装だけれどそれだって彼を引き立てる為のもの。



「じゃあ、行こう!」


「そんな引っ張んな」



手をぎゅうっと握って、夢の国の敷地を踏んだ。







「そういやお前、松葉杖は」


「無くても大丈夫になったの!走るのはまだ難しいんだけど…歩くだけなら大丈夫」


「そうか」



レストランでお昼を食べながら掛けられた問いに答えると、伸びてきた手に乱雑に頭を撫でられた。



「ま、頑張ったんじゃねえの」


「っ…うん!」



嬉しい。嬉しくて堪らない。だってこの為に頑張っていたんだから。褒められるだけでこんなに満たされるなんて、なんて幸せだろう。


その後はゆっくり園内を歩きながら空いているアトラクションには並んで乗ったりして、夜のパレードの時間まで本当に楽しかった。

ずっと繋がれた手は逞しくて、力強い。

時計が19時を過ぎた頃、パレードの為に沢山の人が道を作り始めた。



「私、パレード見るの初めて」


「俺も」


「なんか冴くん、こういう所来たこと無さそうだもんね。サッカー一筋だし」


「その通りだよ。文句あんのか」


「ううん、そんなの無いよ。冴くんの初めてを一緒に体験できて、ふふっ…嬉しいかも」



そんなことを言った私の頭をトンと小突いて、冴くんは人波を躱して最前列まで連れて行ってくれた。


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瑠璃烏(プロフ) - エリザベス女王さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです!玲王は考察の余地を残そうと思って最後まではっきりとしたことは敢えて書いてないので、ご自由にご想像頂ければと思います😌見て頂きありがとうございました! (4月7日 14時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どんな気持ちで助けていたのか、、、考えても考えてもまとまりません!冴くんがただひたすらにかっこよくてずっと三途の川を泳いでました!本当に最高でした!!ありがとうございました😭 (4月7日 11時) (レス) id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - 最高でした、、、‼︎主様の前作を読んでそこのリンクから飛んだのですが安定の最高さでした❤️駆け落ち系の話を見たことがなくて不安だったのですが初めてがこんな素晴らしい作品だだだ私は明日やらでも降るのかもしれません笑玲王くんはいったい (4月7日 11時) (レス) @page44 id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます!素敵な考察までして頂けて嬉しいです!2人とも本当にいいキャラですよね! (4月2日 12時) (レス) @page43 id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
ニア - この作品を読んでから2人をめっちゃ好きになりました!最後の切ない感じが最高でした…御影くん実は夢主ちゃんのこと好きだったんじゃないか…だから微笑んだんじゃないかとか色々考えていたら切なさときゅんきゅんが止まりません…ありがとうございました!! (4月2日 10時) (レス) id: b8d76587d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2024年3月6日 11時

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