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両親に内緒で歩く練習を始めたけれど、これが中々難しい。10年前までの私は一体どうやって歩いていたんだろう。
家具に掴まって立つことは出来るけれど、次に踏み出して体重を移動しようとすると上手くいかなくて転んでしまう。
「っわ！？」
受け身を上手く取れなくて派手に崩れ落ち、その拍子に掴まっていた机から本が落ちる。
「A！？」
「あ、ママ…」
「一体どうしたの！何があったの！？」
「あ、えっと、少し歩いてみようかなって思って。ごめんなさい、大丈夫だから」
母は目を見開いて、それから悲しそうな顔をしながら車椅子を私に近づけて座るまで支えてくれた。
ぎゅ、と抱きしめられる。
「驚いた…！どうして突然、歩こうと思ったの？」
「
嘘をつく時は半分ほんとのことを混ぜるといいらしい。そしてそれはどうやら上手くいったようだ。
「そう…。でもA、危ないからママの前でだけにして。お願いよ」
「はい、ママ。ごめんなさい、心配かけて」
「いいの。Aも…もう二十歳なんだものね」
寂しそうにする母に頭を撫でられて少し目を伏せる。母の甘い愛に溺れていた私がその愛から抜け出すなんて、やっぱりまだ出来る気がしない。
私が母の手に持っているものへ視線を移すと、母は思い出したようにそれを差し出した。
「玲王さんからよ」
「ありがとう。あ…見て、向こうの街並み。素敵だね」
「本当ね。Aも結婚したら行く事になるかもしれないんだし、その前に一度行ってみてもいいかしら」
「気が早いって。まだ分からないよ」
「あら、照れ屋さんね」
そうだ、御影くんにも言わなくちゃいけないんだ。彼を好きになってしまったって。なんて言うんだろうな。
母に優しく頭を撫でられながら、「勝った！次も勝つ」なんてメッセージを指でなぞった。
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瑠璃烏(プロフ) - エリザベス女王さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです！玲王は考察の余地を残そうと思って最後まではっきりとしたことは敢えて書いてないので、ご自由にご想像頂ければと思います😌見て頂きありがとうございました！ (4月7日 14時) (
レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どんな気持ちで助けていたのか､､､考えても考えてもまとまりません！冴くんがただひたすらにかっこよくてずっと三途の川を泳いでました！本当に最高でした！！ありがとうございました😭 (4月7日 11時) (レス) id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - 最高でした､､､‼︎主様の前作を読んでそこのリンクから飛んだのですが安定の最高さでした❤️駆け落ち系の話を見たことがなくて不安だったのですが初めてがこんな素晴らしい作品だだだ私は明日やらでも降るのかもしれません笑玲王くんはいったい (4月7日 11時) (レス) @page44 id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます！素敵な考察までして頂けて嬉しいです！2人とも本当にいいキャラですよね！ (4月2日 12時) (レス) @page43 id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
ニア - この作品を読んでから2人をめっちゃ好きになりました！最後の切ない感じが最高でした…御影くん実は夢主ちゃんのこと好きだったんじゃないか…だから微笑んだんじゃないかとか色々考えていたら切なさときゅんきゅんが止まりません…ありがとうございました！！ (4月2日 10時) (レス) id: b8d76587d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2024年3月6日 11時
