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昨日と今日の間になんだか全てが変わったような気がする。
飛び降りようとして、止められて、潔くんと恋人になって、ひとみと仲直りして、盗られたものを返してもらって。
新鮮な気持ちで部活に向かうと、いつもクラスで挨拶を終えた瞬間すぐに来る潔くんが体を動かしていた。
声を掛ける前に彼の方が私に気付いて顔を上げ、嬉しそうに笑って手を振るのに応える。
「Aさん。親御さんと、大丈夫だった？」
「うん。家、戻ることになった」
「マジ？よかった…大丈夫そうで」
「今までごめんって、愛してるって言ってくれた」
そっか、と潔くんは私よりも嬉しそうに笑う。その顔に胸がキュンと鳴いた。
「あのさ」
「ん？」
「私たち…恋人、でいいんだよね」
「恋っ……う、うん。Aさんが、いいなら」
昨日の夜はキスしてきたくせに、こんなことで赤くなるのが可愛らしくて思わず笑ってしまう。潔くんは笑わないでよ、なんて顔を赤くしたまま言った。
その手を両手で握って、ぺこりと頭を下げる。
「不束者ですが、よろしくお願いします」
「こ、こちらこそ！」
今のは結婚の挨拶だっけ。なんだか微妙な空気に、2人して顔を見合わせて笑った。
＊
「潔くん、一緒に帰ろう」
「う、うん」
やっぱり、こんなことで照れるなんて可愛い子だ。思わず笑ってしまう私にムッとした顔をするのも可愛く見えて、惚れた欲目ってすごいものだななんて思う。
部室が施錠されているのを確認して一緒に鍵を返しに戻り、昇降口で靴を再び履き替える。
ひとり暮らしの家は潔くんと反対方向だけれど、実家なら一緒の方向だ。
自転車をキリキリと音を立てながら押す隣を歩き、なんとなく横顔を見つめてみる。
「…えっと、何か付いてる？」
「ううん。ごめん、なんか感動して」
「感動？」
「そう。だって私、昨日は死のうとしてたんだよ？なのに今こうしてられて…感動してた」
「もうしないって約束して。絶対に」
絶対、か。そんなの分からない。いつかまた同じようなことが起こらないとも限らない。でも、
「潔くんがずっと一緒にいてくれるなら」
「え。いや、俺に責任負わせようとしないで」
「ふはっ…ごめんごめん。約束する。もうしないよ」
差し出された小指に、そっと指を絡め合わせた。
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瑠璃烏(プロフ) - さっちゃんさん» コメントありがとうございます！悪女書くの苦手で…結局いい子になっちまったです。悪女断罪系もいつか書きたいです！閲覧ありがとうございます！！ (5月6日 20時) (
レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - 途中から入ってくるマネって、だいたい悪女多いからそのタイプかぁ…とか思ってたらめっちゃいい子だった！面白かったです！ (5月6日 17時) (レス) @page50 id: c5a0fb1f72 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 苺さん» ありがとうございます！悪女を書くにはまだ修行が足りない……いつか書きたいと思ってます！ (2月13日 8時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - ひとみちゃん、悪女かと思いきやかなりいい子で😩❤️❤️❤️人間味ある感じ？！とても好きです。。！！！ (2月13日 2時) (レス) @page41 id: 31ed2e1075 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 彗さん» ありがとうございます！ (2月6日 11時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2024年1月21日 10時
