【完結】飛び降りようと思うのです【潔世一】

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翌日、朝練に合わせて登校するとひとみが来ていなかった。待っていたけれど来なくて、監督に聞いてみたら朝練を休むと連絡があったらしい。

何があったのか心配しながら朝練を終え、教室に向かうとひとみは元の3人組で集まっていた。

というよりは、机で俯いているひとみを2人が囲っている感じ。なんか、嫌な感じだ。



「ひとみ」


「あ…A、おはよう」



あれ。目が合わない。いつも真っ直ぐ目を見て話してくれるのに。

その違和感に首を傾げながら近付くと、取り巻きの2人は離れて行く。それをチラリと見やって机越しにしゃがみ込んで顔を覗き込んだ。



「どうしたの、ひとみ」


「……あの、さ」


「うん、なに？」



眠れなかったのだろうか。いつもはない隈が出来ているのに気付く。ひとみは視線を彷徨わせ、こちらを窺いながら口を開いた。



「昨日の、放課後。潔くんのお家、行ったの…？」


「え…？」



もしかして、潔くんと話していたのを聞かれてた？

心臓がドクンと跳ねる。どうやって言い訳すればいいのか考えて鼓動がどんどん早くなる。結局出てきたのは掠れた声だった。



「…うん」



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