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そしてやってきた球技大会当日、私たちのクラスは順調に勝ち上がっていた。
「Aさん、調子どう?」
「悪くないかな。やっぱボールには嫌われたままだけど」
「そんなことないって。頑張ろうな!」
「うん」
ガッツポーズをして去って行く潔くんを見つめて休憩が終わり、呼ばれた場所へと駆け足で向かう。
「Aちゃん、今日は転ばないようにね」
「うん。気を付ける」
お茶目に笑って言ってくれる坂本さんに私も微笑を返す。
坂本さんは可愛くて優しい、いい子だ。たぶん潔くんに恋してる、可愛らしい恋する乙女。それを考えるとモヤモヤするからやめた。
隣のコートでは男子が笑いながら集まっている。
「ねえ、Aちゃん?」
「ん?」
「私もマネージャー、やろうかな」
「…いいんじゃない?仕事手伝ってくれたら嬉しい」
「ほんとっ?じゃ、じゃあ…放課後、先生のところ行ってみようかな…」
「うん、待ってる」
たぶん純粋な興味や奉仕の気持ちではないのだろう。でもまあ、仕事さえちゃんとやってくれればいいや。助かるし。
それくらいの気持ちで頷いた。
*
午後を全てサッカーに使ったのに部活でもサッカーなんて、なんだか今日はサッカー漬けの1日だ。
「見学の坂本ひとみです。えと、サッカーはあんまり知らないんですけど…よ、よろしくお願いしますっ」
頭を下げた坂本さんを暖かな拍手が包む。みんな驚いていたけれど、迎え入れることには好意的みたいだ。
そうして練習が始まり、私は坂本さんを部室へと案内して仕事内容をまとめたプリントを手渡す。私が始めたばかりの頃に見返す用に作ったものがこんな形で役に立つとは。
それに目を通した坂本さんは、頑張るねと拳を作った。
「じゃあ、ボトルキャリー運ぶの手伝ってくれる?」
「はいっ」
ドリンクボトルでいっぱいの重いこれを運ぶのは中々の労働だ。
その後も備品の場所を教えたり練習中の試合のスコアの付け方を教えたり、充実した時間を過ごした。
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瑠璃烏(プロフ) - さっちゃんさん» コメントありがとうございます!悪女書くの苦手で…結局いい子になっちまったです。悪女断罪系もいつか書きたいです!閲覧ありがとうございます!! (5月6日 20時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - 途中から入ってくるマネって、だいたい悪女多いからそのタイプかぁ…とか思ってたらめっちゃいい子だった!面白かったです! (5月6日 17時) (レス) @page50 id: c5a0fb1f72 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 苺さん» ありがとうございます!悪女を書くにはまだ修行が足りない……いつか書きたいと思ってます! (2月13日 8時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
苺(プロフ) - ひとみちゃん、悪女かと思いきやかなりいい子で😩❤️❤️❤️人間味ある感じ?!とても好きです。。!!! (2月13日 2時) (レス) @page41 id: 31ed2e1075 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - 彗さん» ありがとうございます! (2月6日 11時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2024年1月21日 10時