ワンルーム・ラブ【usss】 (ページ3)

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「っ……え、？」

開かない。どうして。

「っ、あ、やだ、助けて！…死にたくない、お願い、言うことちゃんと聞くから、なんでもするから、一生この部屋にいてもいいから、だからお願い………死にたく、ない」

自分でも気持ち悪いほどに情けなかった。そしてこういう状況になってこんなことを口走る自分に心底反吐が出る。死にたくないのは本心だ。だけどこんな檻の中に一生いたくない。逃げ出せたら楽だけど、でもそれは許されないこと。

「あーあ坂田のせいでA泣いてしもうたやん」

そう言いながら近づいてくる足音の方向を私は見る。力なくその場に座り込んだ私と、私の顔を覗き込んで眼を合わせる蜂蜜色の瞳に私は吸い込まれそうだった。それにびっくりして、少し後ろに身を寄せた。それでも彼の手は私の顔の方へと近づいてくる。叩かれると本能的に思って、ぎゅっと目をつぶった。

「いたく、ない……」

目をつぶってから数秒だった。やってくるはずの痛みは一切なく、蜂蜜色の彼は私の涙を拭っただけだった。拭ってくれても何度も溢れてくる。ああ、恐いんだな。あんなに叫んで、煩くなかったかな。あとで怒られて、またあの部屋にいれられちゃう？それだけは嫌だな。

取り乱したのは一瞬で、冷静な自分が心底気持ち悪い。