Double Face. 【HQ!!】３

烏.８８ ページ8

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　とりあえず、試合がしたい。の意見が多かったから自己紹介は後回し。皆とは色の違うビブスを着てコートに入る。


　「A、相手がどんなチームか知ってるでしょ？」


　突然、後ろから肩を組んできた莉華さんの腕をソッと動かす。重たいです。どんなチームか、か…。


　「知ってますけど、相手に悪いので軽い説明にしますよ？

　 基本、拾ってくるチームです。どのポジションであっても拾うの巧いです。警戒すべきはキャプテンの黒尾先輩ですかね。ブロッカーとしてもレシーバーとしても巧く、セッターとは幼馴染みなのでコンビネーションで惑わされやすいです。」


　…ちょっと言い過ぎた、かな。

　勿論、部活の合宿で音駒のマネージャー(仮)もしていたから沢山言えることはあるけど、そんなの面白くないし、失礼だ。



　「じゃあ、トサカくんとリベロくんに気を付けよう。でいいのー？」


　「ですね。」



　相手コートを見ると、部活の合宿では外から見ていた音駒の人たちと目が合って、戦う。ってことをはっきりと実感して、思わず笑みが溢れた。あのレシーブが対戦相手で見れるってやっぱり嬉しい。



　「Aちゃん、嬉しそうだねー。」


　「たまにあの笑顔が怖く感じるけどね。」

　

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