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烏.３３ ページ36
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「あっ、A！お前、今日休んでただろ！どうしたんだよ！」
「ちょ、ノヤうるさい…。すみません、遅刻しました。」
バレないようにソッと体育館に入ろうとしたのにノヤに一瞬で気付かれた。野生動物か何かなの？そのレベルで気付くの早かったけど。
「岩泉は決勝の結果聞いたか？さっき、そのことについて話してたんだが。」
コーチのその言葉に烏野のメンバーの顔が少し強ばった。
…実は、見に行ってました。なんて、こんな空気の中言えるはずもなくはい、知ってます。なんて当たり障りの無い言葉を口にした。
「い…行きますよね！？」
武田先生がドアを勢いよく開けたと思えば転けながら、そう口にした。え、大丈夫かな。
「どこに？」
「東京！！」
「音駒ですか！？」
日向くんのその言葉に頷いた武田先生を見て、ノヤや田中が叫び出す。…さっきまでの空気はどこに行ったのやら、もういつも通りだ。
それにしても、“梟谷学園グループ”か。
あそこと、練習試合が組めるのは羨ましいな。強いし。
ソッと潔子先輩の方に近付いて頑張りましょう！と言ったら何やら決めた顔をしていた。うん、美人。
「Aちゃんにも、手伝ってほしいことがあるの。」
「いくらでも、手伝いますよ！」
いつも、潔子先輩に助けてもらっているんだし。蓮月関連で早退やら欠席やら何だかんだと迷惑ばっかりかけてるし。
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