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烏.１０ ページ13
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「そういえばIH予選の組み合わせ、見ました？」
すると、おー。と返事が返って来る中、司だけがあ。と声を漏らした。…どうして、司が主将なんだろうか。
確かに、誰よりも人の変化に敏感だし、ケアも上手いけど、色々なとこが抜けまくってると思う。
「お前な…。」
蓮月の良心の凌さんにも苦笑いされる司はもう誰もフォロー出来ないと思うんだよね…。
はぁ、と溜め息をつきつつ鞄の中に入れていたトーナメント表を司に渡すと何故か他のメンバーも司の手元を覗く。
「司以外は見たんですよね？」
だって、何度見てもおもしれーじゃん。などの声が返ってきたので何を言ってもいつもこんな感じか、と諦める。
コソッと凌さんに女子の方で練習行ってきます。とだけ伝言を伝えてさっさと体育館から出る。あのままだとコーチに練習しろって怒られるのが目に見えてるし。
体育館に入ると何故か莉華さんに目を丸くされて二度見された。お化けか何かを見たみたいに見てこなくてもいいのに。
「今日、早いね。…どしたの？」
「あっ、Aちゃんだー。スパイク練習もうすぐだよー。」
莉華さんの後ろからひょこっと現れた乃亜さんに軽くお礼を言って、コートに入ると後ろから莉華さんの文句が聞こえた。
心配してんのにー。なんて余計なお世話だ…。友好関係は良好だって前にも言ったのに。まだ大丈夫友好だから。いつかそうじゃなくなるかもしれないけど。
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