【胡蝶の夢を見ゆ。】SDRA2 (ページ17)

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chapter01 : 夢を越えしまことなど起こり得ない。ページ17

？？？｢………い……うぶ……丈夫かい？｣

知恵袋｢あ、大丈夫？結構魘されてたみたいだけど。
いやぁ、お姉さんビックリしちゃったよ。急に錮弔ちゃんが倒れちゃうからさ。
…うん、まあ…あんなもの見たら誰でもショックだと思うけどね。｣

『…知恵袋…嬢。今はいかなる趣なりや？』

知恵袋｢え？ああ。
…ここはコテージだよ。
錮弔ちゃんが気絶したあと、緑髪のお兄さんが三王寺に吹き飛ばされて、急に橋本が空ちゃんを刺して、私たちはモノクロウにコテージで寝るように指示されて…
説明してる側も理解出来ないくらい濃い内容だね…。｣

『いなや、だいたいは察せし。』

知恵袋｢そ、そっか。それならいいんだけど…。
それで、私たちはコテージで各々休息、空ちゃんは橋本が保健室で治療してる…らしいよ。｣

『保健室…さるかたは島にはあらざりきべきには…あな、モノクルーズなりや。』

知恵袋｢あはは…お姉さん、物分かりが良すぎて怖くなっちゃうな。｣

だいたいのことは知恵袋が説明してくれた通りだろう。外を見るとまだくらい。時計が示す時間が6:06のため、彼女が朝早く起きて、私を看ていたんだろう。
悪夢…というのは覚えていないが、今彼女が嘘を付く必要もないため、本当だと思う。
周りを見れば、話に出た空以外の女子たちが寝ている。確かコテージは複数あったから、男女で分けて寝ることにしたんだろう。

知恵袋｢集合時間は7:00だから、まだ寝ててもいいよ。寝過ごしても、お姉さんが起こしてあげるからさ。｣

『つつみ喜ぶ、されどつれなし。それよりもとぶらはまほしきがあれば。
(お気遣い感謝します、ですが平気です。それよりも調べたいことがあるので。)』

知恵袋｢えっと…ごめん、私じゃわからないや。やっぱり古文って難しいな。とりあえず寝ないってことだけはわかったけど…。｣

『うむ…我はとぶ…いな、調査したき。この時間しか出来ぬこと故、急がねばならぬや。』

知恵袋｢あ、ありがとう。お姉さんも理解出来たよ。
調査なら私も一緒に行っていいかな？また倒れないか心配だからさ。｣

『心得き。』

知恵袋と調査をして過ごした。