1章:狼ゲーム26 ページ28
ユキナリ「それは…コウさんに濡れ衣を着せるためではないでしょうか?
現に、今までコウさんは疑われていましたし…。」
リツさんは何も言い返さない。どうやら納得したようだ。
『それじゃあ指輪を付けている三人…ミホさん、タケオさん、タクヤさんにそれぞれアリバイを聞いていきましょうか。』
ミホ「ま、待って…そもそも女の私には、絞殺なんて無理よ…。力もないし、抵抗されたらひとたまりもないわ…。」
コウ「ふん、だからといって…。ミホさんが犯人じゃないとは言い切れない…。」
リンタロウ「そうだね…。
マキさんに抵抗されない方法で殺したのかもしれないし…。」
ミホ「そ、そんな…。」
コウ「とりあえず、一人一人…。
昨日の夜のアリバイを確認していくしかないな。」
アオリ「まずミホさん。あなたは昨日の夜、どこで何をしていたの?」
ミホ「私はリビングで休んでいたわ…。」
アオリ「それを証明出来る人は?」
ショウマ「俺が証明出来るぜ。
俺は昨日の夜、ミホさん口説こうとしてたんだ…。」
チエ「な、なんとハレンチな…。」
ショウマ「だけど結局口説けずに…。そのまま世間話を長いことしてたんだよ…。」
『それは私も証明出来ます。約2時間も話してましたし…、その間は特に出歩いていませんでしたよ。』
ミホ「そ、そうだったわね。」
ショウマ「もし、ミホさんが狼なら…あんなに長時間、俺と話してる暇なんてないだろうし。
それにしばらく話し込んだ後、二人とも自分のベッドに向かったから、ミホさんはアリバイがあるぜ。」
ミホ「ありがとう、ショウマさん、Aさん。」
サトル「ミホさんにはアリバイがあったってことか…。」
アオリ「じゃあ、タクヤさんは?」
タクヤ「俺は…。昨日は、リビングのソファーで寝てた。」
コウ「それを証明できる人は?」
タクヤ「はぁ?だから、寝てたって言ってるだろ…。証明できるやつなんて…
あ、なあA、お前、昨日はずっとあそこにいたのか?」
『ん?ええ、ミサキさんの悲鳴が聞こえる10分ほど前までずっと。なので完璧なアリバイがありますね。』
ユウト「僕も起きたあとはずっとゲームしてたし、嘘は言ってないね。
その間、ずっと金髪ノッポはいびきかきながら、間抜けな顔して寝てたよ…。」
チエ「いびき…?」
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作者名:トランスウォランス | 作成日時:2023年10月2日 21時