アイアムエコヒイキ!!/第１章/【狼ゲームアナザー】 (ページ3)

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1章:狼ゲーム1 ページ3

ここは…どこ？
なぜだか私は椅子に座っていた。それも暗い部屋の中で。
…？この始まり方、狼ゲームに似てる。あーなるほど。これ夢か。一日中狼ゲームアナザーやってたし、夢は現実で起きた内容の再現なんだってどこかで見たことがある。確か…狼ゲームアナザーのイベント"電脳少女"でのコウさんの発言だっけ。一応イベントの実況も見たんだよね。二日前に始めた障害が出たか。

てかまだ私高校生!!巻き込まれたなら、五年前のあの事件に関わってるはずだし、当時小学生だよ！？
…でも夢だし、めちゃくちゃでもしょうがないか。

さーて、私はどんな人間になってるのかな？
体が女性なのは確定。服装はスーツ？働く女性か～。髪は短い。これも私と同じだね。身長は私よりちょっと高いぐらいだから、だいたい165ぐらいかな。
床に置かれたリュックを漁ると色々出てきた。成人確定だね。タバコか、夢の中だし後で吸ってみてもいいかも。あと、名刺が出てくれたおかげで名前や職業がわかった。
東堂Aさん。イラストレーター、私の夢が叶っている。少し嬉しかった。
あとは年齢と誕生日ぐらい？この二つも名刺にヒントが書いてあったよね。アカウント名に@○☆♡◇✕◇_0731…ってあるし誕生日は07.31で良いかな。年齢はそのまま27歳って書いてあるね。

確か、この部屋のタイミングなら黒幕二人は監視してないはずだし、私が怪しいことはバレてないよね。
早速謎解きを開始しよう。ユキナリ君と同じように、壁づたいに歩き、電気のスイッチをつける。そして扉を確認すると…

"鍵はお前の元にある"

と書かれている。
お前の元っていうと、5章の謎解き"灯台元暗し"と同じかな？
そう思い、自分の服を確認すると、ビンゴだったのか胸ポケットに鍵と謎の紙が入っていた。ついでにシャーペンとメモ帳が見つかった。中身は主にスケジュールだった。
どうやらAさんは、依頼人と直接会う約束をしていたらしく、それでスーツを着ていたこと、始めてのことなので相当心配していたことがわかった。だから着替えとかが入っていたのかな。そこまでする必要ないとは思うけど、狼ゲームに参加するってなったら助かるかも。

ここまでで、Aさんの事はだいたいわかったかな。これでみんなとの会話に支障は出ないはず。
そしてわかったことがもう一つ。それは、これが夢ではないこと。ここまで鮮明なのはどう考えてもおかしい。…私は本当に転生したのかもしれない、狼ゲームというデスゲームに。