2章:哀悼を捧げる9 ページ10
リツ「あんなところにボウガンがあるぜ…。」
タクヤ「ほんとだな…。飛び道具はあれだけか?」
リツ「ぐっ…!た、高くて届かねぇ!!」
タクヤ「おいおい、止めとけって…。」
リツ「な、なんだと…。おい、タクヤ!
お前今…"身の丈にあった武器を選べよ"とか思っただろ!」
タクヤ「そ、そんなこと思ってねーよ!
俺はただ…疑われるから、うかつに武器にさわらないほうが良いって…。」
『そうですよ。
ボウガンとか、大きくて隠せないわりに扱いにくいので。それに反動も結構デカいし、装填も時間がかかるので、外したときのデメリットが大きすぎる。おまけに矢が刺さったあとが特徴的すぎて凶器がすぐに特定されてしまう。
ここまでデメリットだらけの武器もなかなかないですよ。まあそもそも、ボウガン自体が暗殺用に作られたわけではないので何とも言えませんが。』
リツ「うわっ…A、その解説癖直した方が良いぞ…。
わかりやすいけど、ボウガンの解説とか狼にヒント与えてるようなものだし…。」
『あ…確かに…』
タクヤ「つーかなんでそんなこと知ってんだよ…」
リツ「あっもしかして!今回の狼お前か!?
図書室で武器について予習したから…とか!」
『いえ、バトル漫画で学びました。
体の構造が綺麗に描かれているので、模写にぴったりなんですよ。』
リツ「まあ…それなら普通なのか?」
タクヤ「確か…Aはイラストレーターだったんだよな。すじは通ってるか。」
『納得していただけたようでなによりです。』
リツさんもタクヤさんも表情豊かだね。なんていうか、どっちもオーバーリアクションだ。疲れないのかな?
リツ「あっそうだ!Aに聞きたいことがあったんだよ!」
『おや?リツさんとはあまり接点がなかったような気がしていたんですけど…どうしたんです?』
リツ「おいタクヤ!お前も答えてくれ。
…どうしたら二人みたいに背が伸びるんだ?」
あ…そっか…ユキナリ君には聞けなかったんだね。
いや、なんかごめん。
そんなことよりも、リツさんに最適な回答をしなければ…。
身長については少し調べたことがある。
だが…言えない…言えないよ。身長は70%くらい遺伝することも、そもそもリツさんは第二次成長期終わってるから劇的に伸びる可能性は低いことも。
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作者名:トランスウォランス | 作成日時:2023年10月15日 0時