アイアムエコヒイキ!!/第２章/【狼ゲームアナザー】 (ページ6)

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2章:哀悼を捧げる5 ページ6

『いつ見ても不気味ですね。』

コウ「"羊たちへ。君たちは本当の自分に気づいているか？"…か。」

『いえ、そっちではなく…』

私が指を指すのは中央の机の方だ。
不気味…その言葉が良く似合う。そもそも、学校の備品を傷つけるとか何考えてるんだ。…いや、これは視覚的に分かりやすくするためであって、本当にこうしたわけではないのかも。

『わざわざこんな風にするなんて、"ユウヤ"がこのゲームに関係していることは確実でしょう？
それに、ここは不可解なものが多すぎる。明らかにデスゲームとは関係ないものが無数に置かれている。
…ただの見せ物的なデスゲームとは違う気がします。』

コウ「異常な執着がみられるな…殺したいほどの"復讐心"か？」

ヒェｯ
この人怖い！？怖すぎ！？隣にいたら全てを見透かされそうだよ…。

アオリ「あら、意外な組み合わせね。…いや、案外似た者同士かしら。」

『あ、アオリさん、どうしてここに…。
いや、それよりも！どこが似た者同士なんですか！
コウ君と似てるところとかあります！？』

コウ「おい、心外とでも言いたげだな…。
まあ、俺との共通点など微塵も感じられないのは事実だが。」

アオリ「案外似てるわ…そう、その異常なほどの警戒心…頭の回転が早いことも相まって、このゲームでは有利に働きそうね。」

コウ「Aさんが…？」

『コウ君は…その通りとしか言い様がないですけど…。』

アオリ「それに、二人ともかなり悲惨な幼少期だったんじゃない？
まあこれは私の勘だけれど。どうかしら？」

コウ「あんたには関係ないだろう？わざわざ話す理由もない。」

『…幼少期、か。』

これは、私に対してなのか。それとも、Aさんに対してなのか。わからない…。精神は私だし、前者で良いのかな。
でも、私ってそこまで悲惨な過去だったかな？一般的だと思うんだけど…。

…なんでだろう。すごく違和感がある。
これは、…Aさんの方に何かあるのかな。

『…何も、なかったよ。普通の家庭だった。』

アオリ「…そう。
そういえば、"どうしてここに"と聞かれたわね。貴方たちと同じ、ここが気になったのよ。一つだけデスゲームには似合わなそうだったから。」

この人も要注意人物に指定しとこう。
たしか原作の方でも、だいたいの人の印象を言い当ててた記憶がある。あれ、この人の手帳の中身、結構危なくない？困るんだが！？私に不利にならないように書いてくれよ！アオリさん！