ルート1-7 ページ19
リツ「はぁ!?じゃ、じゃあマグカップのくだりは…」
『必要でしたよ。犯人が"ユキナリ君に罪を被せようとした可能性"を見つけられたので。』
ミサキ「えっと…どういうことなん?」
サトル「狼はユキナリ君がコーヒーを持っているのを目撃して、彼に容疑を向けるためにわざと現場に証拠をのこした…だからユキナリ君は今回犯人じゃない可能性が高いんじゃないかということかな?」
『ええ。あくまで可能性ですが。』
オサム「…本当にそうなんでしょうか?」
ミホ「え?…オサムさん、何かあるの?」
オサム「はい。だって、狼はAさんに目撃されているんですよね?でしたら偽装工作なんてしている余裕はないのでは?それに、全てAさんの芝居の可能性だってあります。犯人に会ったなんて嘘かもしれません。
私はユキナリ君とAさんが怪しいと思いますが。」
『確かに第一発見者なので、反論は出来ません…
ですが、現場に行く直前に武器庫で視認がありますし、そのあともすぐ大部屋に行ったので、現場に居たのはせいぜい1分ほどです。その間に犯行から写真撮影、偽装工作まで出来るとは思えません。その証拠に、スマホのデータに写真を撮った時間が残っています。そもそも羊と狼が協力する理由がありませんし、共犯の可能性は低いでしょう。』
タクヤ「確かにAが武器庫から出ていってから、ミホさんに呼ばれるまで、だいたい5分もなかったな。」
リツ「あぁ、しかも結構長く喋ってたし、殺したあと私たちとしばらく話してから写真を撮りにわざわざ現場に戻るか?…ってなるとやっぱりユキナリが怪しいだろ。
Aにわざと無害なコーヒーを飲ませて、関係ないフリをしながら、アオリには睡眠薬とか麻痺するような毒を飲ませて、その経口なんとかでは死なない毒で殺したんじゃね?」
『ユキナリ君については…否定は出来ませんね。』
ユキナリ「そ、それについてなんですが…一つ、目星がついているんです。
Aさん、俺が頼んで撮ってもらった写真ってありますか?」
『? ええ。捜査中に撮ったものなら。』
そう言って私がスマホを見せる。
ユキナリ「…!うん、やっぱりだ。すみません、それを少し貸していただけませんか?」
私がスマホを手渡すと、彼はゆっくりと話し始めた。
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:トランスウォランス | 作成日時:2023年10月15日 0時