アイアムエコヒイキ!!/第２章/【狼ゲームアナザー】 (ページ12)

今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:1,307 hit

2章:哀悼を捧げる11 ページ12

パリーン

…は？ガラスか何かが割れる音。
嫌な予感…というかそれが現実だろう。
私の頭は感情に支配された。
思わず扉を開けてしまう。

…ああ、アオリさん
そこには原作と同じように、毒で苦しみながら死んだであろうアオリさんの死体があった。
その前に立つのは永井オサム。最悪かもね。

でもやるべきことはしなくちゃ。かろうじて動く脳が、証拠を抑えろと命令する。
とっさにスマホのカメラで現場をとる。
毒のビンを持ち、不適に笑う彼の姿を捉える。シャッター音など知らない。鳴ろうが鳴るまいがバレている。連写する。なるべくたくさんの証拠を集めるために。

オサム「…おや、Aさん。運が悪いですね、お互いに。」

彼の言葉を理解する必要はない。
私が圧倒的有利だ。証拠も撮れている。
今するべきことは、

"なるべく複数人に視認をとられ、あの殺人犯に殺されないようにする"

スマホを落とさないように、全力で逃げる。
鳴りやまない爆音が、彼の足音か、自分の心臓の音かはわからない。
ただ、今は逃げなくちゃ！死にたくない！殺されたくない！生き残ってやるんだ！

階段に差し掛かる角の直前、私の足音は一瞬止まる。
それでもなぜか足音は止まらない。追ってきている。

階段を6段飛びで降りる。足が痛むとか、気にしている場合じゃない。Aさんが運動出来て助かった。

カンｯと軽快な音が響く。
私が3階に降りた音だ。
どうする！
どこに逃げるべきだ！？

ミホさん·ショウマさん·チエさんがいるはずの大部屋？
ユウト君·サトルさんがいるはずの病室？
さっきまでリツさんとタクヤさんと一緒にいた武器庫？
いっそ一階まで逃げてやるか…

僕が生き残る確率が最も高い場所を選べ！！

→大部屋【ルート1】
→病室【ルート2】
→武器庫
→一階

こちらで少しこのギミックについて説明させていただきます。
基本的には、○○がいるはずの…の○○の中の人が味方について、狼を吊るすシナリオです。(一階のみ、仲間は伏せさせていただきます。)
つまり、作者の労力も4倍です。ツラい…
選択肢は上から順に現在地から近い位置となっています。なお、どれを選んでも結末は変わらないので、ご安心ください。
それでは、引き続き"アイアムエコヒイキ!!"をお楽しみください。