過去を受け入れて 【おついち】 ページ20
〈設定:おついちの恋人/2BRO.のアシスタント〉
良く晴れた日の午後。おついちとAは食事がてら久しぶりのデートをしていた
事務所では兄者と弟者が仲良くゲームをしていたので静かに出てきた。
「あの2人いつまでゲームする気なんでしょうね」
「あいつらゲーム馬鹿だから時間さえあればするよ?俺の予想だともう2、3時間は帰れないかなぁ」
「あらまぁ..」
「ま、それだけ長くデートできるわけですよ?」
「嬉しいですね」
Aがアシスタントになったのは2年前のこと。おついちにスカウトされ今の事務所に招待された。Aは情報処理の能力が高く重宝されていた
「おついち。お腹がすいたのでどこかお店に入りませんか?」
「いいよ。って、君さぁ」
「はい?」
「なんでまだ敬語なの?」
「だって皆さん私よりかなり歳上じゃないですか。敬語使いますよ」
「名前は呼び捨てなのに?」
「呼び捨てでいいって言われたので」
「じゃあ敬語もやめようよ!アンバランスだよ!?」
「えぇー」
楽しそうに笑う2人の横を黒づくめの男が横切った
『楽しそうだなぁ?』
「え?」
Aは立ち止まりその男を見据えた。全身黒スーツ、首元にはスカーフ、緑のリボンをつけた黒いハット帽に黒く長い髪を後ろで結んでいる
一瞬、敵か?と思ったがおついちの顔色がみるみる青ざめていく
「おついち、こいつ知ってるんですか?」
『面白いこと言うなお嬢さん。俺はそこいにるあいつだよ』
「は?」
『俺は過去から来たおついちだ』
訳が分からなかったが過去から来たという"おついち"の顔を見ると確かに今Aの隣にいるおついちとそっくりだった。だが、その瞳は冷ややかでまるで光が入ってないみたいだった
ニィ、と"おついち"笑うと背筋がゾクッとする。
『さてここからが本題。なぜ俺がここにいると思う?』
「分かるわけねぇだろ」
『そうだよねぇ、普通ならわからないよね』
「分かってるんなら教えてくださいよ。過去おついちは何しに来たんですか」
『それはね──』
スーツの内ポケットに手を入れたかと思うと何かを投げてきた。Aの手前で落ちたそれは眩しい光を放っていた
「A危ない!」
おついちがAを引き寄せると同時にそれは爆発した。Aはおついちに守ってもらったため怪我はないがおついちは吹っ飛ばされてもう全身ボロボロになっていた
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作者名:美月葵 | 作成日時:2018年5月2日 17時