改めて 【兄者】 ページ11
〈設定:兄者の彼女〉
今日は兄者と久しぶりのデート
昨日、電話がかかってきたと思えばいきなり『一緒に出かけるぞ』だって
「それにしても遅いなぁ」
待ち合わせ時間は11時。だけど、今は11時12分。遅れてくる事なんてたまにあったけど必ず連絡くれる
「んー、もしかして寝てるのかな?」
兄者に電話するためスマホを取り出した時、2人のチャラい男が近づいてきた
「ねぇ、おねーさん今暇?暇なら俺らと一緒に遊ばない?」
「は?」
「ついて来るっしょ?」
「いやいや、なんであんた達みたいな自分の顔も見たことのないような奴と行かなきゃなんないの。家に帰って鏡見てこい」
Aは真顔で息継ぎもせず早口で言った
周りの人は笑いをこらえるような顔をして通り過ぎていく
男2人は一瞬ポカーンとしていたが次第に顔が赤くなりAに掴みかかった
「この女!ふざけやがって!」
「本当の事じゃん」
「おい」
男の1人が殴りかかろうとした瞬間その男の腕を兄者が掴んでいた
兄者は掴む手に力を込め男からAを引き剥がした
「人の女に手ぇ出すんじゃねぇよ。」
「(わぁ..)」
兄者が睨みつけると男達は逃げていった。Aは男2人にあっかんべーする
「悪いな遅くなって」
「全然。むしろ助かったよ、ありがと」
「お前がおちょくるような事言わなきゃもっと穏便に済んだんだけどな」
「私は思ったこと正直に言っただけだよ。メンタル潰しとかないと」
「Aってたまに怖いこと言うよな」
「そ?」
自覚がないAを信じられないという目で見る兄者
「あ、でもね」
「ん?」
「兄者が助けに来た時凄くかっこよくて、やっぱり私兄者の事大好きなんだなぁって思ったよ」
「そ、そうか..」
「うん!」
にこにこ嬉しそうに笑うAと珍しく照れる兄者を偶然通りかかったおついちに目撃されたとさ
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作者名:美月葵 | 作成日時:2018年5月2日 17時