世は情け ページ22
(うらたぬきside)
まふ「うらたさんよろしくお願いします!!」
そら「頼むよ、うらたくん」
さか「ほんまは俺も行きたいとこやねんけどな!?でかいからあかんねん…」
結局何だかんだ言って行くことになってしまった。
3人に手を振って背を向けた瞬間、心配げな顔をした坂田に手首を掴まれる。
さか「うらさん、これで戦うんやで」
しっかりと握らされたものは棒だった。
さっきそらるさんが食べようとしてった、明るいピンク色の外国のキャンディみたいな木の棒。
さか「こんな棒切れだけや不安やん?最初は渡すのやめようかと思ってん。でもうらさんにはボクシングがあるやろ!?武器あればもう最強やん!!」
坂田はたった4文の癖にツッコミどころが山ほどある発言をする。唐紅の瞳が眩しく輝く。
うら「その少年みたいな瞳やめろ。断りづらいだろ」
上背を生かして迫ってくる坂田を軽く笑いながら片手で押しのけてずんずん進む。なんか吹っ切れた。
うらさーーーんという坂田のあどけない声を背中に聞きながら洞窟に足を踏み入れた。しゃり、という透き通った音がする。
中は薄暗いが、紅くほの明るい。紅い光は奥の方からやって来ているようだ。思いがけない場所で反射し屈折し、洞窟全体がぼわっと霞んでいるように見える。
足下にあったのは明るく光る石の欠片だった。地面を埋め尽くす黄金。金と言うよりはガラスっぽい質感である。眩しくて目が眩む。
昔見た映画を思い出した。確か、少年が欠けて三日月になってしまった月を修理して満月に戻す話。あの映画に出てくる月の欠片に似ている。
よく見ると金色の欠片は全て三日月型をしていた。三日月、月、天月。踏んだらあまちゃん自体も壊れてしまうような気がして、ゆっくりと欠片が少ない場所を選んで歩く。
うら「あまちゃーん??」
広い洞窟内に俺の低いとは言えない声が響いた。駅の地下道で会った怪物がフラッシュバックする。あれは誰だったっけ。
うら「…誰ってなんだ」
所詮怪物だった筈なのに。何故かあの青い三つ頭の狼、知っている気がした。
突然ぴしゃん、と水が跳ねる音がした。
無意識に棒を持つ手に力が入る。薄暗い中でも若干発光して見えるピンクの枝が軋んだ。
ぴゅっと何かが頬を掠める。前拳に枝を構え、俺はファイティングポーズをとった。
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コアラランド(プロフ) - すとぷり....6人...青....あぁ (2020年1月14日 0時) (
レス) id: 5b9d17e3ea (このIDを非表示/違反報告)
れふと。(プロフ) - Liouさん» あれま…結構わかりやすくしたつもりなんですが… これからしっかりわかりますよ~ (2019年9月30日 17時) (レス) id: fdc4b938b2 (このIDを非表示/違反報告)
Liou(プロフ) - すとぷりが出たところがわからず頭を抱え込みながら読んでます(´・ω・｀) (2019年9月28日 11時) (レス) id: 786bb358f0 (このIDを非表示/違反報告)
れふと。(プロフ) - 菜萃さん» コメントありがたいです、ありがとうございます…もっとすこっていただけるよう頑張る所存です！ (2019年9月28日 6時) (レス) id: fdc4b938b2 (このIDを非表示/違反報告)
菜萃(プロフ) - 歌い手で異世界...あ"〜〜〜〜〜、好き。← 無理しないでくださいねヽ(´ｰ｀ )ﾉ (2019年9月26日 18時) (レス) id: b58c2b79a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふと。 | 作成日時：2019年6月24日 22時
