13話。ぼっちでお留守番 ページ15
文化祭も終わり、春高予選前の大型合宿…
倫太郎と優くんも父さんもいない!
ぼっち!!!
なので、見たいアニメや映画を借りた
『おぉ…マル〇ォイイケメンになったな…』
いま、ハリー〇ッターを見ています
春高予選前の大型合宿の参加校は烏野、音駒、梟谷、白鳥沢、青葉城西、稲荷崎らしい
多いね、夢小説あるある…かなぁ
私はこういうのめっちゃ好きだけど
ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ
『!?』ﾋﾞｸｯ
え、何!?怖い…
取り敢えず、テレビの電源を消し
インターホンの通話画面を見た
女性と女の子…？
「くっそ、留守かよ」
「今のうちに金取っちゃう？」
ほんとに誰？強盗？見つかったら殺される？
どんどんと頭が回らなくなる
『すっ、優くんに…!』
電話をかけてみたが、出ない
『とと、父さん…』
＿＿出ない
『どっ、どうしよう…』
怖い、とても怖い、辛い、誰か
倫太郎の電話番号知らない…
『なら、蛍に…』
ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ、ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ!!
『ひっ…』
手が震える…早く…しなきゃ…
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙっ
《A、どうしたの》
『あ、のさ…』
やった、出てくれた
『稲荷崎の…2年生の、角名、倫太郎に電話、かし、貸してくれ、ないかな？』
《わかった》
電話の向こうから、稲荷崎の角名さーん
と、聞こえる
《もしもし、どうしたの》
『いっ、いえの、まえに、しらない、ひとが』
ﾄﾞﾝｯ
『ひっ』
振り返ると、窓を叩いている女性がいた
《?!Aっ、大丈夫?!》
『むりっ、こあいっ』
きょうふで、ろれつが、まわらない
《近くにお金ってある？》
『あるっ…』
《玄関の鍵と、窓の鍵は閉めてるよね》
『うん』
《じゃあ、キッチンのドアから、なるべく音立てないように出てきて》
『でっ、でもっ…』
《大丈夫、おれ、信じてるから》
『…わかった』
《そしたら、塀を乗り越えて、あの稲荷崎の近くのコンビニにタクシー置いてもらうから》
《地下鉄乗って、東京までおいで
絶対、顔は見られないように、マスクして》
『でもっ、通帳とかっ、いろいろ壊されたり…』
《大丈夫、Aの父さんと俺の父さんは結構稼いでるから》
もの壊されたって大丈夫
『わかった、頑張るよ』
《うん、電話はかけたまま、イヤホンに繋いで》
『うん』
私はソーッと、家を出た
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作者名：ぅめふ x他3人 | 作成日時：2020年10月23日 23時
