*48* ページ50
数時間後。
与謝野さんを待っていることすら最早忘れかけ、乱歩さんと戯れていた時に事務フロアのドアが開け放たれた。
与「『第一回!鬼ごっこ大会』!!!!!」
しん。
フロア全体が静まり返った。いつものあの喧騒はどこへやら、みんな言葉を失っている。
与「良いかい皆。皆は日頃から、運動が足りていない!非常時に体力が持たないのは、探偵社員として如何なものなンだい!」
与謝野さん、今日は元気だな。機嫌がいいのかな。
与「…とAが先刻訴えてきた。各自準備して20分後にここに集合だ!」
解散!と言い残して与謝野さんは医務室に引っ込んで行った。ちゃっかり私のせいにされたが、とんでもないことになったものだ。鬼ごっこて。いくら社長が今日出張で不在だからって。鬼ごっこて。
賢「鬼ごっこなんて久しぶりですねー!人とやるのなんて何年ぶりでしょう!」
敦「本当にね…最後にやったのはいつだろうなぁ」
谷「賢治くんだけ相手にしてるものの強さ違くない?」
国「確かに緊急時にすぐ動けない危険性があるのは頂けん…やるからには全力で挑まねば」
太「国木田くんを永遠に鬼にしておくために計画を練らなきゃ!腕が鳴るなぁ!」
乱「…」
案外乗り気な男性陣。乱歩さんだけがこちらを睨んでいる。怖。
乱「えぇ。僕はやらないからね。」
貴「存じ上げておりますとも」
まさか乱歩さんまで参加するとは思っていない。というか社の異能力者の大半を長時間出払わせる訳にはいかないので、乱歩さんは事務所で待機ということにしようか。私は鬼ごっこ強制参加っぽい雰囲気なので、何も問題を起こさないで下さることを願うばかりである。
乱「A」
貴「?はい」
乱「鬼ごっこの必勝法を教えてあげようか」
なに、必勝法。
小さい頃から運動が苦手で走るのも遅く、鬼ごっこは途中からひんひん言いながらみんなを追いかけて走り回るだけの競技に成り下がっていた私でも勝てるのだろうか。今回参加するメンバーが私以外全員男性であるというハンデすら吹き飛ばすような方法があるとでもいうのか。
貴「し、知りたいです!教えてください…!」
乱「じゃああとでぼくのお願い聞いてね」
なんだかとんでもない発言が聞こえた気もするが、条件反射で返事をしてしまった。後には引けない。
乱「鬼ごっこの必勝法…それはーーーーー」
249人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麗(プロフ) - 5ページ 太宰さんに乱歩さんに 乱歩さんを ではないでしょうか? (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 3ページ 丈が眺めの 眺め ではないと思います、、 (2021年3月28日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - みずさん» 嬉しいです!ありがとうございます! (2018年8月13日 19時) (レス) id: 3b14457373 (このIDを非表示/違反報告)
みず(プロフ) - 乱歩さんに萌えました。あなたとあなたの作品が好きです心から。 (2018年8月9日 6時) (レス) id: 40c42479fe (このIDを非表示/違反報告)
飛花落葉(プロフ) - 通りすがりの変人さん» 嬉しいです!頑張ります!読んで頂きありがとうございます〜! (2018年5月27日 5時) (レス) id: a4f8881ef2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飛花落葉 | 作成日時:2018年3月21日 15時