恐怖の始まり ページ24
「…ちょっ…と…////」
血が流れる腕を掴み、その部分を舐め始めた滝夜叉丸。
振り解けない。
2歳も年下なのに男と女の差ってこんなにも違うの?
それとも僕が弱いのか?
その事にショックを受けた。
腕についた血を全部舐めとってからゆっくりと口を離した。
口についた血を拭き取る姿に少しかっこいいと思ってしまった。
ビリビリと音が響いたと思ったら今度は自分の服を裂いている滝夜叉丸。
「滝夜叉丸そんなことまでしなくても…」
滝「ダメです!!バイ菌が入ります!それに先輩は誰よりも綺麗な肌をしてるんですからちゃんとケアしなければ!」
なんのスイッチが入ったのか、今まで見たことない滝夜叉丸だった。
「う、うんありがとう」
小「遅いから探しに来てみれば、滝夜叉丸と何してるんだ?」
この声は…。
滝/貴「七松先輩!?/小平太!?」
ふと前の記憶が蘇る。
こんなこと小平太に言えるわけない。
「な、なんでもないよね?滝夜叉丸!」
滝「へ?は、はい!」
小「あ、そう」
なんだかいつもより表情が硬い。
「き、気にしすぎなんだよー小平太は〜!」
無理な演技をしてるのは自分が一番よくわかってる。
けれど小平太ならって思ってた自分が馬鹿だったみたい。
小「Aは先に部屋に帰っててくれ」
その時の小平太の目は僕を映していなかった。
「え、どうして?」
嫌な予感がした。
小「伊作や長次達が心配してるぞ」
「小平太僕のことで何か嫌なことでもあったの?」
軽く触れていた滝夜叉丸の手をぎゅっと握った。
滝「先輩、私も七松先輩に用があるんです心配しなくて大丈夫ですよ!」
「え…?そ、っか」
なぜか震える手を滝夜叉丸が握り返してくれた。
多分理由は簡単で。
小「いい子だな」
僕が小平太の傍に行くとそっと頭を撫でてくれた。
けれどいつもの笑みは無かった。
「小平太」
小「大丈夫少し話がしたいだけだ」
最後の最後まで小平太は僕の目を見ることは無かった。
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もしゃどーる(プロフ) - あーーさん» あーーさんありがとうございます!!更新頑張ります。°(°´∀`°)°。 (2021年3月17日 19時) (レス) id: 105769ebda (このIDを非表示/違反報告)
あーー - この小説大好きです! (2021年3月17日 17時) (レス) id: d228b33f0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もしゃどーる | 作成日時:2020年9月11日 12時