急な展開 ページ43
戻ると体育祭は終わっていた。
既に片付け終わったところだった。
長居しすぎちゃったかな。
喜八郎はじゃあとだけ言って4年生達の元に戻っていく。
取り残された僕達は何やら楽しそうに話す6年生達を見つけた。
けれど。
「…っ」
そこに居たのは6年生達と楽しそうに話すくの一の霞桜花だった。
伊「A?どうしたの?」
急に立ち止まる僕を見て伊作も足を止める。
「僕…行きたくない」
伊「え?」
「先に行ってて僕ちょっと用事が出来たから」
そう言って逃げた。
呼び止められるかと思ったがふと後ろを振り返ると楽しそうに話す伊作の横顔だけが見えた。
止めてもくれないんだね。
それから伊作と話すことは無かった。
用事を済ませた後僕は文次郎の傍にいた。
文次郎はこういう時にも休まないで仕事をする。
僕がいないと全然寝てくれない。
それが心配だった。
それに今伊作に会いたくない。
僕は文次郎を膝に寝かせて話しかけた。
文「どうした?元気ないな」
「ううん、そんなことないよ」
文「お前は寝なくていいのか」
「なんだか今日は寝付けなくて」
するとさっきまで僕が文次郎を見下ろしていたのに、いつの間にか今は文次郎が見下ろす形になっていた。
「文次郎?」
「今は俺よりお前が心配だ」
そう言って文次郎に抱きしめられる。
そして次にとんでもない事が聞こえてきた。
文「知ってたぞ」
「え、」
文「お前が”女”ってこと。あいつらもみんな」
当然僕は目を見開いた。
けれど僕は落ち着いていた。
何となく自分でもわかっていたのかもしれない。
「文次郎あのね」
文「A」
「あの文次郎っ」
「もう、我慢できない」
「…わっ」
文次郎は僕を抱えて布団の上に下ろした。
「文次郎まってっ…」
ふと留三郎の時に起こったことが頭をよぎる。
文次郎は私の髪を解いた。
そして次に上衣。
片手で両手を掴まれてて抵抗できない。
本物の男の子ってやっぱり女より強い。
「ねぇ、文次郎」
「僕が女とわかってどう思った?」
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もしゃどーる(プロフ) - つくもがみさん» コメントありがとうございます!!楽しんでもらえて良かったです!!更新頑張りますね^^* (2020年9月7日 2時) (レス) id: 105769ebda (このIDを非表示/違反報告)
つくもがみ - あぁ、すっごい好きです。これからどうなるのか楽しみ。更新、無理せず頑張ってください。 (2020年9月6日 15時) (レス) id: 5dd14ac0cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もしゃどーる | 作成日時:2020年6月9日 22時