127話 ページ48
「ねぇ、Aさんは僕らの味方?」
帰り際にそんなことを言われてしまった。
なんて答えるべきだろうか。
『うーん。何に対して言ってるのか分からないけどさ私はこの街が好きだし、この街の人達と関わるのが好き。だから君も例外無く好きだよ。だから私は味方だと思うよ。』
それが私がここにいる理由だ。
日本を見守る。危ない時は私が守る。
それに危機に面さないようにするために私は人材を育てているんだ。
まぁこのやり方があってるとは言えないだろうけどね。
「そっか。何だが安心しちゃった。それはそうと安室さんとはどんな関係なの?」
『友達?』
「安室さんを信用していいと思う?」
この子はまだ真実に辿り着いていないんだな。
でも確実に着実にこの子は真実に自力で辿り着こうとしている。
『少なくとも私は彼を信じてるよ。大丈夫。私の勘によると彼はきっと君の助けになるよ。』
「そっか。まだ僕は安室さんを信じきれてないんだ。」
なんで、とは聞かなかった。
きっと彼が知る顔はバーボンのみだろう。
まぁ自分の体を縮めた組織を信じる方が馬鹿だよな。
『見極める時間はいくらでもあるよ。コナンくん。私は材料をあげただけだ。信じるも信じないも君次第だ。』
私は少し溶けてしまっただろうりんご飴をひとつ取り出してコナンくんにあげた。
『まぁ何か困ったら私に連絡してよ。』
コナンくんはちゃんとりんご飴を受け取ってくれる。
それ持ってると年相応だ。
「ありがとう、Aさん。」
私はその真っ直ぐ貫くようなブルーアイを濁らせたくないだけなのだ。
『いいんだよ。まだ君は子供だから。』
大人になってしまったらきっと頼る相手が分からなくなってしまうから。
今のうちに甘え方を覚えておくべきだ。
「それじゃあ僕こっちだからじゃあね!」
『うん。バイバイ。』
コナンくんが持っているりんご飴が夕日によって色鮮やかに輝いていた_______
To Be Continued…
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作者名:チョコミントティラミス | 作成日時:2023年8月16日 16時