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106話 ページ27

私の声を遮るようにレイが叫んだ。

しかしそれでも遅く、飛んで来たボール……いやこれはラケットか。いや物騒だな!?

とにかくそのラケットはもろにコナンくんの頭にクリーンヒットした。

『大丈夫!?コナンくん!』
 
頭を押さえて倒れこむコナンくんに駆け寄る。

後に続いて蘭ちゃんとレイも駆け寄ってきた。

「下がって蘭さん!コナンくん!しっかり!」

コナンくんは何かを言いたそうにレイを見たが、すぐに意識を失ってしまった。

『…こめかみから出血。水と綺麗なタオル持って来なくちゃ。私が……』

「私が行く!」

そう言って園子ちゃんは行ってしまった。

園子ちゃんこういう時頼りになるんだなぁ。

とりあえず、すぐ止血しないとね。

『蘭ちゃん大丈夫だよ。軽い脳震盪でびっくりして失神しただけだから。すぐに運ぼうか。』

軽いパニックになっている蘭を落ち着かせる。

彼は大丈夫だ。アポトキシンを飲んでるのなら尚更だ。

「Aさん、なるべく頭は揺らさないように…」

『はいはい。』
 
レイとゆっくりと彼の身体を仰向けに寝かせ、そして園子が持ってきたタオルに水を含ませた。

「毛利先生、医者を呼んでもらえますか?」

「お、おう」

癪だが適切なのでレイの指示で応急処置を済ませた。

「ごめんなさい!大丈夫ですか!?」


女性二人が慌てた様子で駆け寄ってきた。

きっとどちらかのラケットがコナンくんに当たったのだろうな。

そしてそのうちの一人の言葉で、園子ちゃんの別荘よりも近い彼女たちの別荘にコナンくんを運び込むことになった。

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作者名:チョコミントティラミス | 作成日時:2023年8月16日 16時

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