99話 ページ20
「さぁ、その扉を開けてください。その扉の向こうが貨物車です…ご心配なく。僕は君達を生きたまま組織に連れ戻すつもりですから。」
「どーやって組織に連れ戻すつもり?」
志保…否シェリーはバーボンに問う。
「爆弾でこの連結部分を破壊して、その貨物車だけを切り離し、止まり次第ヘリでこの列車を追跡している仲間が君達を回収すると言う段取りです。」
そう胡散臭い笑みを浮かべながらバーボンは丁寧に説明する。そしてまぁ……とつけ足した。
「その間、貴方には少々気絶をしてもらいますけどね…。大丈夫…扉から離れた位置に寝てもらいますので爆発に巻き込まれる恐れは…「大丈夫じゃないみたいよ…」
そうシェリーは遮るように言った。
「この貨物車の中…C-4の爆弾だらけみたいだし
段取りに手違いがあったようね…」
シェリーは白のシーツをめくって言った。
「(なるほど…ベルモットは是が非でも彼女達の命を絶ちたいと言う腹積もりか…)仕方ない…僕と一緒に来てもらいますか…」
「悪いけど…断るわ!」
ガララッとシェリーは貨物車の扉を閉じてしまった。
「ふん…噂通りの困った娘だ…少々手荒く行かせてもらいますよ…」
そう言った時ギイィィィ……とバーボンの後ろのドアが開いた。
「ベルモットか…悪いが彼女は僕が連れて」
カランコロンと落とされたのは……
「っ!手榴弾!!だ、誰だ!?……ッ誰だお前!?」
その瞬間だった連結部分が破壊し、シェリーが入ったであろう貨物車が爆発した。
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作者名:チョコミントティラミス | 作成日時:2023年8月16日 16時