92話 ページ13
発車時刻になって、機関車独特の警笛音が響いて列車はゆっくりと動き出した。
『走り出したね。』
「そうですね。」
「噂だと、乗客の中からランダムで犯人役と被害者役が選ばれ、事件が起きて、現場の乗客全員が探偵となって、終着駅に着くまでに犯人を割り出すって趣向らしいよ。」
『被害者役は嫌だな。』
「そうだね、それじゃ面白くないもんね。」
ねー。
コンコンコン……
おや。
『誰か来たみたいだね。』
この旅路、どうなるかな。
猫の性だろうか。やはり好奇心が勝ってしまうのだった。
🐾🐾🐾🐾🐾
NOside
“おめでとう!あなたは探偵役に選ばれました!10分後、7号車のB室で事件が発生しますので、捜査されたし!”
その渡された手紙の内容通り少年探偵団たちは7号車のB室に再度訪れていた。
1度目は違うと突っ返されてしまったのだ。
ちなみに手紙はドアを開けたら置いてあったらしい。
「本当の本当は7号車のB室…だよね?」
コナンは追い詰めるように園子にいった。
「だーかーらー」
「園子姉ちゃん達も貰ったんでしょ?コレに似たカード!
んで、それに書いてある指示通りにしてたんじゃない?」
「それより、初めましてだよな?君だろ?灰原って子!君とは1度お話したかったんだよね」
まるで誤魔化すように世良は灰原に話しかけた。
すると直ぐに顔つきが変わり、ドアに向かって叫んだ。
「誰だ!?」
「な、何?」
その気迫に園子は驚く。
『……。』
Aは何も言わず静かにドアを開けたが誰もいなかった。
「……ボクの勘違いか……?」
『……。(事件が起きる気がするよ…!?)』
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作者名:チョコミントティラミス | 作成日時:2023年8月16日 16時