80話 ページ1
『ハッ…まさに白馬に乗った王子様だ。』
私____在原Aは皐月堂に飛び込もうとしているひとつのバイクをみて呟くように言った。
あんまり今回の舞台が京都だから私が使える機関はすくない。
それに私という存在を国家は隠したがっている。まぁ言うこと聞く私では無いけどね。
……おや?
バイクが突っ込んだ後何かが皐月堂から出てきたかと思ったらそれはみるみると膨らんでいた。
ボール?
みるみる膨らんでいくボールと見られるものが滝にぶつかると、軌道が逸れて水が皐月堂の方へと流れてくる。
なるほど滝の水で火を消すなんて良く考えたね。
🐾🐾🐾🐾
NOside
「ねぇ、阿知波さんこのカルタ札、調べられたらまずいんじゃないの?」
ボールを飛び出させた後部屋に戻りカルタ札を持ち出したコナンは阿知波会長に聞く。
コナンの方を振り返った阿知波会長は戸惑うように目を見張った。
「なぁ平次、あんたさっきからなに言うてんの?」
「今回の事件の答え合わせを、このおっさんとしようと思うてなぁ」
目を見開くのは和葉と紅葉。
すると服部は、ここに来る時にコナンと話していただろう推理をわかりやすく話し始めた。
_____事の発端はちょうど1年前。
この場所で紅葉が優勝した時。その時、彼女の札の重ねが師匠である名頃が取ったある試合の札の重なり方ととても似ていた、と。
「確かにうちは名頃先生に教わった攻めがるたで、得意札も一緒や。せやけど、よっぽどの偶然がない限りそんなこと…」
「ところがその偶然が起きちゃったんだよ」
コナンが口を挟んだ。
コナンはカルタ札を取り出して服部たちに見えるようにする。
「この皐月会のカルタの側面についた黒ずみ。殺害された矢島さんは、このシミが5年前突然現れたことに気づいたんだ」
黒ずみ___つまり血痕。
「5年前に失踪したと思われてた名頃さんは、その時殺されとったんや」
「そんな…っ」
「そして、その指紋の主こそ…」
後ずさった紅葉が服部から阿知波会長へと視線を動かした。
「私の負けや、全て自供しよう。その代わり、皐月会のカルタを証拠とするのは辞めてくれんか?それは皐月会にとって…」
「なんだ、そういうことか…」
コナンの持っているカルタ札の方へと振り返った阿知波会長はコナンの穏やかな呟きに目を見開いた。
作者です。シリーズ第3作始動しました。いつも評価、ハートして下さる皆様ありがとうございます🙇♀️
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作者名:チョコミントティラミス | 作成日時:2023年8月16日 16時