頂への道のり【男主】【GIANTS】

▽ "自慢したい事" ページ27

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＊ 小林side ＊





《...あっ！ いたいた、発見しました！》




「...ども。」





ああ、見つかってしまった。



いつも通り球場に足を運べば通路にいる宮本さんに見つかって連行された。



《 ちょっと嫌な顔しましたね？》



...バレてる。心の中ではそう思ったけどそんな事ないですと笑いながら伝えれば、それならいいですけど！と言われた。多分嘘はバレている。






《 まぁいいです！ 本題に行きましょう。 今日のテーマは"自慢したい事"です！》



「...自慢したい事ですか？」



なにもないですと即答すれば、もうちょっと真剣に考えてくださいよと言われてしまった。すいません。





「...でも本当にないです。」




「何かあるでしょう、ほら野球以外のことでもいいですし。


...あっ、菅野選手！ 丁度いい、スガコバコンビで行きましょう！」




宮本さんがいろいろ引き出そうとしてくれているのに何も思い浮かばなくて...これだからインタビューはあまり得意じゃない。



少し憂鬱だなと思っていれば自分と同じようにテーマを聞かされた智之がなんて答えたの？と聞いてきた。



まだ答えてないと伝えればあれがあるじゃんと言われ、何のことだと聞こうとするより先に宮本さんが聞いた。





《 ちょっちょっ！ なんですかそれは、ぜひ教えてください！》



「...あの、今年入団した水瀬Aっているんですけど、その後輩と食事に行きました。」



「ああ、それがあったわ。」



《 知ってますよ水瀬選手、とても話題になってましたね！ 僕はまだ会ったこと無いですけど。


でも２人がそんなこと言うなんて珍しくないですか？》



「...本人は気づいてないと思うんですけど、いろんな選手からラブコールがすごいんですよ。」



智之の答えにへぇ！と大きく相槌をうっている宮本さんは僕に目線を移してそれで？と聞いてくる。



「まぁ、その、ラブコールが激しいせいでなかなか一緒にご飯食べれなくって。」



《 そんなに人気者なんですね〜。》



「いやもう、阿部さんとか村田さんとか本当に溺愛してて... 」




それが一番の自慢ですかと聞かれて２人ではいと返事をすれば、いやもう本当に可愛い後輩なんですねと言われた。もう可愛いどころじゃないです。



でもこの話は誰も知らないから他に言いふらさないで欲しいと言えば、了解しました！と言って解放してくれた。









(おいこらお前ら、飯行ったんか。)

((ばらしたな。))


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