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「ホント好きだね。とりあえずオールマイトさんはダメらしい、ちなエンデヴァーさんも」
その言葉にしょぼんと肩を落とす。だが京都には行きたい。
ヒーロー達との面識を取って損はないと思い、了承した。
『喜んで』
「決まり、詳しい日とかは連絡するから。
用件はそれだけ。俺もう帰るね」
『はい。お気をつけて』
そう言ってホークスは客室の窓から飛び立っていった。
外に出ると、きっとヴィロナがまた襲ってくると思ってのこと。
退出するホークスを見届けて、机に置いてあった湯呑みを持ちAも客室を出た。
共有スペースのシンクに湯呑みを置くと男相棒が入ってきた。
「アプロス、ホークスは帰った？」
『今し方。ヴィロナの事で配慮して窓から帰っていきましたよ』
「懸命な判断…」
ここの事務所はA、ヴィロナ以外は皆2人より年上。
そしてAは末っ子のポジションに入る。
なのにヴィロナはお母さんになっている。
『ヴィロナはどうなりました？』
「他の先輩方に拘束中。とうとう見境無くなってきてそう」
『いつもご迷惑をおかけします』
「いやいや、お前の母さんだろ」
ヴィロナがAの母代わりは割と周知の事実。
誰よりも互いを知るのは互い。
よってAを一番気に気かけているのはヴィロナ。
「(苦労は分かる。俺らの妹を死守しないといけないっつー…)」
と思いながら眉間を押さえる相棒。
一番下は誰もが愛でたいと思う。
そんな存在がアプロス事務所にとってはA。
『ヴィロナに出かける予定が出来たと伝えておいてください。
先程ホークスから旅行のお誘いをしていただいたんです』
「まぁたヴィロナが聞いたらなんと言うやら」
『頑張って納得させます。京都行きたいですし』
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作者名：射歩 | 作成日時：2024年3月24日 14時
