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日頃は目を閉じているAは人から読み取らせる表情の情報が少ないため、たまに相棒達からも無表情と言われるほど。
「じゃあ、いつ笑った？」
『え、いつ？……幸福な感情に入り浸ってる時』
「そりゃそうか。と言うか大体そう」
『自然に笑う事は容易ですが意図的に笑うのは難しいものですよ』
少し眉を顰めてAもお茶を啜る。
A自身も皆に明るい表情を見せたいと思っている。
感情自体は豊かな方だ。
ちゃんと好きなものの前ではわくわくして、ちゃんと苦手なものの前では無になる。
「…俺と一緒でも笑う事ない？」
『一緒？』
唐突にホークスが聞いてきた言葉。
だがいつもの陽気な声色ではなく、少し深みのある声になっていた。
また顎に手を当てて少し考えていると、ホークスが机に膝をついて身を乗り出してきた。
『ホークス、行儀悪いです』
「ん？」
Aの注意も聞き入れる事なく、徐々に距離を縮める。
顎に当てていた手をそっと取って、もう片方の手をAの頬に添える。
『うぇ………』
「こういう触れ合いってしたことある…？」
少し動けば体が密着するほどの至近距離で、次はホークスの顔がゆっくり近づいてくる。
「その表情 は初めて見るなぁ…」
『ホークスっ、降りて…』
訳の分からない状況、接近してくるホークスの顔。
困惑して体をぎゅっと強張らせた。
刹那………
ᕤᕦ………………………………………ᕤᕦ
2024/3/25
過去最高200位ありがとうございます🎉
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作者名：射歩 | 作成日時：2024年3月24日 14時
