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こいつは返事を求めない。




お決まりのセリフを吐いたら満足したのか、すぐ次の話題へ持っていく。
それかすたこらと消えていく。

自分から言っておいて放置かよ。と毒づくが、返事を媚びるように急かす女共よりはマシだと至る。

きっとこれはあいつの面白い遊びなのだ。人の気持ちを弄ぶ…………
そこまで考えてハッと気づく。

なに、弄ばれているんだ?

脳の周りを間抜けなはてなマークが駆け回る。
やがてそれは弾き飛ばされて、遥か彼方に置き去りにする。


興味ない。考えるな。何も。

そう放棄したつもりが、ぐるぐるとあのフレーズが呪いのように頭をめぐっては仕方がない。

ああああああと、がむしゃらに叫んでは頭を掻く。
そして立ち上がると、椅子がガシャンッと音を立てて倒れた。


一発殴りに行こう。そうすれば、スッキリするはずだ。






俺は、気付かない振りをする。





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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 女主   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おいしいこんぶ。 | 作成日時:2020年12月1日 19時

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