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「五条くん、好きだよ!」
「五条くん今日も好き」
「ごーーじょーーーくーーーん、すぅーーーーきぃーーー!!!」
「うるっっっせえ!!」
ダンッッと叩いた衝撃で机が揺れた。
目の前で、メガホン片手に至近距離で大声を出されるこっちの身にもなれ。
全ての元凶であるこいつはわははと楽しそうに笑った。
あの日から“五条くん好き”という言葉を聞かない日はない。
言葉、メール、字体、念力……あらゆる手段で、しかも微妙に、飽きないようにかどれも違うシチュエーションを持ってくる。新しい遊びかってんだ。
「おい硝子!なんとかしろ」
「えー、やだよめんどくさい」
最初硝子も傑も阿保みたいに吃驚して呆けていたが、慣れ始めて今では放置だ。
面白そうに眺めているだけ。
「大体、悟のどこがいいの?やっぱ顔とか?」
数日前、見兼ねた傑がそうど直球に聞いたことがある。
それにあいつは
「全部」
そう即答するもんだから、らしくなく、面食らったのだ。
正直、こいつが何故そこまでするのか理解できない。
それなのに、
ただ、もやもやとした霧が胸を締め尽くしていく。
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作者名:おいしいこんぶ。 | 作成日時:2020年12月1日 19時